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近藤龍徳の大いなる野望 〜スーパースターになる男〜

【尾張の龍・近況を語る】冬場のレースは苦手だが…

2021/01/29 (金) 18:00 9

2021年が明け、近藤龍徳選手は和歌山競輪場で開催された「岸和田キング争覇戦in和歌山(GIII)」、松山競輪場で開催された「スポーツニッポン新聞社杯(FI)」に参戦。2020年末、平塚競輪場で開催された「グランプリシリーズ・寺内大吉記念杯」から、休むことなく戦っています。今回は出場レースを振り返りながら、近況を綴ってもらいました。


コロナ禍での開催、関係者の方々へ感謝

 netkeirinをご覧の皆さま、近藤龍徳です。前回の(第1回コラム)の後、年末の平塚でグランプリシリーズ・寺内大吉記念杯、年が明けて1月は岸和田記念in和歌山、そして取手競輪FI戦と3本走ってきました。コロナ禍が落ち着く様相を見せない中、関係者の方々の努力によって競輪が開催されていることは、選手として感謝しかありません。ありがとうござます。

この状況で走れることには感謝しかない

冬場に起きる悪循環

 まずは近況を振り返りたいのですが…。実は俺、冬場が超苦手で。選手として10年やってきているのに、毎年この時期になると成績が落ちる…。力が入らない…力んでペダルを踏んづける…脚が重い、の悪循環にハマってしまう。トップの選手は関係なく年中強いのに…。これに関しては未だに対策が見当たらない。

 和歌山では2日目に今年初白星を挙げることができてホッとしたけど、初日と最終日に竹内雄作さんに千切れてしまった…。人気になっているのに申し訳ない気持ちしかない。なので、いつだってカマしている俺のSNSも、冬場は大人しくなり気味です(笑)。

早く調子を上げてSNSでカマしたい

30になって少しだけ振り返る

 取手の前検日、1月20日に30歳になりました。30代の1走目は久々に予選で飛ぶという大失態(4着)。それはさておき、30歳になって思うことは、自分の競輪人生が思ったよりもトントン拍子で進んできたってこと。自分のイメージでは3年くらいはかかると思っていたS級にも1年ちょっとで上がれたし、2014年には「ヤンググランプリ」も勝った。その縁で昨年末の平塚にあっせんされたんだろうけど。

 そう、昨年の「ヤンググランプリ」の松井宏佑君の走りはすげえ、と思った。今の競輪のレベルの高さを感じた。同時に6年前は俺もこれを優勝してたんだって、どこか懐かしい気持ちにもなった。

30の節目に少しだけ競輪人生を思い返した

KEIRINグランプリの平原さんの動き

 そして「KEIRINグランプリ」。脇本雄太さんの後ろを回った平原康多さんの動きは圧巻だった。あのタイミングで清水裕友君が来て、それを止めちゃうのかと。自分なら? 慌てて踏んでも清水君を止め切れないよね。次元が違った。

 いつかの回で詳しく触れるけど、ブロックってマジで難しいんだよ。なぜなら練習でやれないから。ブロックは本番でしか腕が磨けない。ブロックは技術というよりも気持ちで止めるものだと思ってる。俺は。

2年連続で追い込み選手がグランプリ覇者に

 一昨年の佐藤慎太郎さん、昨年の和田健太郎さんと、2年連続で追い込み選手が「グランプリ」を勝ったのは意味のあること。2人ともラインを大事にする選手だからね。でも見ていて思うのは、勝った選手だけじゃなく「グランプリ」の舞台にたどり着く選手たちは犠牲にしているものがきっと多いんだろうなってこと。時間や人間関係…、全てを犠牲にしているんじゃないか。

グランプリは2年連続で追い込み選手が勝利

 俺たちはオンとオフの切り替えこそあっても、現役でいる以上は自転車を降りても競輪選手から離れらない。街を歩いていても、人の流れとかを見て、あの人のスピードなら俺がまっすぐ歩いていっても当たらないなとか、車に乗っていても最短距離を予測して走ってみたりとか。グランプリを走るような選手は一体何を考えているんだろう。一体どんなことを犠牲しているんだろう。俺は何を考えれているだろうか。どんなことを犠牲にできているだろう。

自分に挑戦したい

 2月20日から、今年第一弾のGI「全日本選抜」が川崎ではじまる。俺も3年ぶりに全日本選抜の権利が取れて出場するが、今のままじゃ到底勝負できないと思ってる。正直、一向に兆しが見えていない。けど、あきらめない。

冬場の“スランプ”気持ちの上では受け入れない!

今月の近藤龍徳語録!!

勝負の相手は敵じゃない、お前だろ

 もう無理かもしれない、こいつには勝てないかもしれない、って思う時は山ほどある。そんな見えない敵が容赦なく襲いかかってくる。けど俺は見えない敵には負けない。勝負の相手は敵じゃない、お前だろ。

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近藤龍徳の大いなる野望 〜スーパースターになる男〜

近藤龍徳

Kondo Tatunori

愛知県名古屋市出身。日本競輪学校101期卒。競輪一家に生まれ、競輪一家に育つ。学生時代から頭角を現し、高校総体チームスプリント・高校選抜ケイリンで優勝。レースデビューは2012年7月10日の一宮競輪場で、翌日11日に初勝利。その後も活躍を続け、2014年ヤンググランプリを制し、翌年にはサマーナイトフェスティバルで頂点に立つ。自身が目立つことで競輪界を盛り上げると公言しており、最終目標は「スーパースター」としている。ファンからは”夜王”の愛称で親しまれ、競輪の魅力を発信しながら交流を深めている。

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