2022/07/11 (月) 19:00 8
netkeirinをご覧のみなさん、近藤龍徳です。6月は取手記念「水戸黄門賞(GIII)」、川崎FI、四日市FIを走ってきました。取手記念はいいところがなかったけど、川崎からやっと動きがよくなってきた。準決勝は3着で勝ち上がりを逃したけど“よくなるメド”が立ったのが収穫。続いての四日市でも手応えを感じたし、この夏も大丈夫。
みなさんに「お待たせしました」って明るく言えるレベルまで来たんじゃないかな。なんでだと思う? それは練習もちゃんとやり始めたからにほかならない(笑)。
今年の西武園オールスター競輪は出場が叶わなかった。出たかったなあ。ファン投票の結果は549票71位。上位50人がファン投票で出場権を獲得できるから「21人届かなかった」という結果だった。オレに投票してくれた549人、オールスターの選考期間中にあんな走りしかできてなかったのに、オールスターで走っているオレを見たいと思ってくれてサンキュー!
今年は結果が出る前から「この成績じゃ出れないだろう」と思ってた。でも“万が一もしかしたら?”と期待する気持ちもあった。そのわずかな期待に対するショックはある(笑)。でも出られないのはオレのせいだから、事実を受け止めるだけ。選考期間の成績がこれでは票も伸びない。
オールスターは「人気だけで出れるGI」に違いないけど、その人気を得るにはやっぱり「レースで目立つこと」が大事。言い換えれば人気だけでは出られないってこと。このコラムの連載をスタートした時にぶち上げたオレの野望は「オールスターファン投票1位」だ。でもこの野望は現状を思えばとても遠い。
結果を出している選手はファンに“お願い”をして票集めをしているわけではない。オレも“出場させてもらうためのお願い”をするってのは、自分の美学に反する。上位で選出されるようなことがこの先あったりしたときに「SNS頑張ってたもんね」なんて言われたらたまったもんじゃない。オレが出る時は“実力”で出る。出れればいいってもんじゃない。出方ってもんがある。その時は誰にもケチをつけさせない。
前回のコラムでハーレーを買った話を書いた。届くまでに免許を取らなくちゃいけないから、教習所に通い始めたんだ。今年は梅雨もあっという間に明けて、半端ない猛暑。そんな中、昼間2時間も講習を受けたら、軽く熱中症になっちまった(笑)。みなさんも気を付けてください(笑)。
ところで「ハーレー買って、ツーリングとか計画してるの?」って聞かれたんだけど、ハッキリ言って何も考えていない。そこに計画とかプランとかは一切ない。“憧れ”だったから、とりあえず買ったってだけ。
そういえば最近買った車の話しようか。7万の軽トラなんだけど。それだって何をするつもりでもないし、「面白そうだから」。MTの車に乗りたくてってのも理由の一つ。オートマチックじゃないマニュアル。ちょっと乗って体感したいことがあった。
結局は乗り出してすぐクラッチが壊れて10万、シートを張り替えて15万、ちょこちょこいじって自分の理想に近づけていったら、気づけばもう100万近くかかっちゃってる。車体の7万なんかとっくに捲っちゃってるよ(笑)。これが自称・安物買いの銭失い界のトップを走り続ける男の常套手段。
はじめから完成していたものを買うっていう手段ももちろんありなんだけど、面白くはない。「Original」をオレが訳すなら“こだわり”。それは、強けりゃカッコいいってことじゃないし、多けりゃいいってもんじゃない。頭の中にあるイメージを形にしていく。「こうしたい」を一つずつやっていけば良いんです。そうやって自分の「Original」を追求していくんです。
7、8月は地元の名古屋でFIのあっせんが1本ずつある。どんなあっせんだよ(笑)って少し思った。地元のプレッシャーを2ヶ月連続で味わうことになる。けど、今メンタル面の調子がいいから、楽しみ。
ここから成績を残した上で、いかに自分の色を出していけるか。その色が誰かに伝われば、きっとオレを見てもらえると信じている。競輪は人が走る。「今のレースは面白かった!」と思ってもらえれば、そんな幸せなことはない。みなさん、オールスターは出られんかったけど、しっかり「夏のオレ」を見とってください!
突き進む権利は、止まれる奴がもつ資格
行けることが勇気じゃない。怖くないことが勇敢じゃない。賭けれることが強気じゃない。いつでも"止まれる"ことは弱いことじゃない。無資格で突き進むのはオレにしてみりゃ、一番弱い。
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Kondo Tatunori
愛知県名古屋市出身。日本競輪学校101期卒。競輪一家に生まれ、競輪一家に育つ。学生時代から頭角を現し、高校総体チームスプリント・高校選抜ケイリンで優勝。レースデビューは2012年7月10日の一宮競輪場で、翌日11日に初勝利。その後も活躍を続け、2014年ヤンググランプリを制し、翌年にはサマーナイトフェスティバルで頂点に立つ。自身が目立つことで競輪界を盛り上げると公言しており、最終目標は「スーパースター」としている。ファンからは”夜王”の愛称で親しまれ、競輪の魅力を発信しながら交流を深めている。