2025/09/03 (水) 12:00 19
岐阜競輪「開設76周年記念 長良川鵜飼カップ(GIII)」が9月4〜7日に開催される。S班は清水裕友(30歳・山口=105期)と犬伏湧也(30歳・徳島=119期)の2人で、当然この2人を中心にシリーズは進んでいく。
が! こういう時こそ、だ。誰がいても勝負になる、を決定的にしたいのが嘉永泰斗(27歳・熊本=113期)。これまでも記念の優勝やビッグレースでの戦いで示してはいるが、決定的とはいかない。戦える時はあるが、常にいい勝負とはいかない。
清水、犬伏から主役の振る舞いを奪えるかどうか。8月函館オールスターではGI初の決勝進出はならずも、直前の川崎FIでは松井宏佑(32歳・神奈川=113期)を相手に、泥臭く、力強く優勝を手にした。基本的にレーススタイル、内容は競輪っぽく、いいものなのでとにかく結果につなげるしかない。
岐阜の地で。天下統一へは要衝中の要衝であるこの場所で、雄たけびをあげてほしい。
清水と犬伏の立場からいえば、決勝でワンツーがノルマといっていい。4月高知記念(よさこい賞争覇戦)を思い出したい。犬伏はS班としての初戦になったシリーズで、初日特選の落車から怒とうの3走を披露した。
決勝では清水の優勝で犬伏が2着。中四国で一時代を…と感じさせた。その後はまた壁に当たってもいるが、この2人なら輪界を制圧できる。責任を問われる場面で応えられるかに注目が集まる。
犬伏には組み立ての甘さが見られるわけでも、それをカバーする力ずくの走りでいい。清水がそれをリードして。小倉竜二(49歳・徳島=77期)も参加するので、並びについても気になるところ。とはいえ、清水と犬伏が力を見せつけることが求められる。
松井にとっては悔しいばかりの近年だ。2023年11月小倉「競輪祭(GI)」決勝、深谷知広(35歳・静岡=96期)の番手で勝ち切れなかったあの日から、悶える日々が続いている。深谷の前で…。
それも、もちろんGI決勝で、と燃えているものだが、深谷の背中は遠くなるばかり。やっぱり南関はコーユーの活躍がなければ…と今回は深谷や郡司浩平(34歳・神奈川=99期)がいない分、目立つ必要がある。
必ずその場所へ。今年、残るビッグレースはすぐ後の福井共同通信社杯競輪(GII)と、GIが2つ(寬仁親王牌、競輪祭)。グランプリが地元の平塚でも「今はそこは考えていない」。自分がやるべきことを、やりたい競輪をやってこそ。邁進、あるのみだ。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。