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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【筋肉診断】東日本発祥倉茂記念杯に出場する神山雄一郎選手を解説!

2022/01/14 (金) 12:00 8

加藤慎平の「筋肉診断」。今回は大宮競輪「東日本発祥倉茂記念杯(GIII)」に出場する神山雄一郎選手を解説する。

⚫︎神山雄一郎

撮影:島尻譲

撮影:島尻譲

 本当に恐縮ながら、競輪界の偉人である神山選手を筋肉診断させてもらう。身長180cm、体重87kg、53歳の職業レジェンド。言わずもがな歴史的レーサーだが、身体的な強みは“骨格”にある。180cmと身体的なアドバンテージに加え、非常に長い手足をしている。そのぶん付随できる筋肉量も多く、一見細身に見えても充分なパワーを持ち合わせている。

 上半身の骨格も秀逸だ。とにかく立ち姿が美しい。細めの関節を挟み込むように付着する丸みを帯びた筋肉は、まさにアスリートの理想形。体重が90kg近くあるのに“ゴツく”見えないのだ。これはなぜかと言うと、“骨格と筋肉のバランス”が優れているからに他ならない。

 日本人の多くは猫背で、体重バランスがカカト寄りか、カカト重心になりがちだ。しかし神山選手は、骨盤が立ち、しっかりとお尻が上を向き、つま先重心になっている。

 大半の日本人は、先祖が田植えで生計を立てる農耕民族であったため、持久力が必要とされていた。その名残で日本人はどちらかというと持久力タイプが多いとされている。そんななか神山選手は、間違いなく狩猟民族の末裔だろう。狩り中心の生活で「速い動き」などの瞬発力が必要とされる遺伝子を受け継いでいる。

 美しい立ち姿、ナチュラルなつま先重心が、それを物語る。筆者より10歳年上とは思えない凛とした立ち姿は、競輪場でもひときわ目を奪われるのだ。まだまだ生きる教材として。若手競輪選手の模範となり続けて欲しい。

⚫︎本レースで注目すべき選手は…?

 初期斡旋されたSS級選手は、吉田拓矢選手、平原康多選手、宿口陽一選手の3名。「ザ・関東」偏りが凄い開催となった。さらにS級1班にも、坂井洋選手、森田優弥選手などの機動力タイプも控えている。

 対抗出来そうな自力選手は、深谷知広選手、町田太我選手しか見当たらない。波乱があるとすれば、その両者の番手を回る選手に注目したい。いずれにせよ4日間、関東祭りになる可能性が大だ。

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加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

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