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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【筋肉診断】中野カップレースに出場する皿屋豊選手を解説!

2021/06/26 (土) 12:00 3

加藤慎平の「筋肉診断」。今回は久留米競輪「第27回中野カップレース(GIII)」に出場する皿屋豊選手を解説する。

●皿屋豊

撮影:島尻譲

 身長は167cmとS級自力選手の中では小柄な部類だが、体重は80kg。小柄な骨格を 補う重量がある。

 皿屋選手といえば伊勢市役所に15年間勤務、脱サラ後34歳でプロデビューと言う話題性が先行するが、プレイヤーとしても同世代(現在38歳)トップクラスの自力を兼ね備えている。

 身長と比例するように下肢(脚の長さ)は短い。下肢の長さと言うのはアスリートには非常に重要で、筋肉というのは骨に付着するものなので、骨が長い方が筋肉の付着できる面積は大きい。つまり、皿屋選手は遺伝的な素質に恵まれているわけではないと言える。

撮影:島尻譲

 しかしだ。体幹部から臀部、大腿四頭筋に掛けてのボリュームは充分だし張りもある。間違いなくトレーニングに裏付けされた体型だ。

 38歳と言うと間違いなく加齢による関節の老化が進み出している。しかし皿屋の走りは年々凄みを増しているし『自力』に掛けてはGIクラスでも通用しつつあるのだ。

 これは競輪、自転車競技が単純なスポーツでは無い事の証明でもあるが、皿屋の場合、筋力・技術・戦術の向上が、加齢による身体劣化を遥かに上回っていると言う事は言うまでもない。

 ハードワーク(練習の鬼)タイプは、ある特定の筋肉部位だけが突出して発達したバランスの悪いフォルムになりがちだが、皿屋選手は全体的にコンパクトに収まっている印象。

 安定した公務員を退職し、不安定の代名詞である競輪選手を志すとは恐れ入った。筆者のグループにはまだ何十人と現役選手が居て正直シンドい思いをしている人間の方が多い。間違い無くそれは肌で感じる。そんな世界に遅くして飛び込んだ皿屋選手には純粋にリスペクトを感じます。

 人生は一度きり。彼の冒険を1ファンとして見続けたいと思う。

●本レースで注目すべき選手は…?

 SS級自力が清水裕友選手のみと混戦が予想される4日間だ。清水選手のコンディション次第ではあっさり優勝を持っていかれる可能性も否定できないが…

 そこに対抗する筆頭はまず関東勢だろう。先日の高松宮記念杯で準優勝し時期タイトル候補にも名を連ねる吉田拓矢選手を初め森田優弥選手、眞杉匠選手と恐ろしいほどの戦力豊富だ。自力同士のラインが組めれば清水に間違い無く対抗出来るだろう。

 筋肉診断で名を挙げた皿屋選手は近畿勢とのタッグが組めないと厳しい状況か。稲川翔選手あたりとの連携が鍵になりそう。

 地元九州勢は山田英明選手は居るが中四国自力選手と絡めるかがポイント。

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加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

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