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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【筋肉診断】高松宮記念杯に出場する小倉竜二選手を解説!

2021/06/17 (木) 12:00 5

加藤慎平の「筋肉診断」。今回は岸和田競輪「第72回高松宮記念杯競輪(GI)」に出場する小倉竜二選手を解説する。

小倉竜二

2021年三山王冠争奪戦決勝にて。左が清水裕友、右が小倉竜二。(撮影:島尻譲)

撮影:島尻譲

 年齢は45歳と筆者(43歳)より歳上だが、未だトップクラスで走り続ける四国のレジェンドだ。身長は170cm、プロフィール体重は85kgとデータが示す。いや……これは嘘だ。絶対にもっとあるはず。

 実物の小倉選手はとにかくデカい。どこが突出してデカいかと聞かれると『すべて』としか言いようがない。

 大胸筋の盛り上がりは陸亀のようだし、背筋のボコボコ感はもはやカブトムシの腹みたいになっている。下半身に目を移すとパンパンの大腿四頭筋が主張してくるし、なんと言っても秀逸なのはカーフ(ふくらはぎ)の筋肉だ。

 付着面積は短く、デカい。今にもスキニージーンズの苦しそうな悲鳴が聴こえてきそうだ。小倉選手はスキニージーンズに謝るべきだと思う。

 そして45歳を迎えた今シーズン、松浦悠士選手、清水裕人選手らとの連携がますます増えているが、ダッシュや捲くりに離れるどころか差し切る姿も見られる状況はもうわけがわからない。

 加齢による神経系や視力の衰えというのは必ずある。けれどそれが競輪においてマイナスに作用させないようないハンドルさばき、追走技術の向上が今もあるからそれを可能にしているのだろう。

 筆者の2学年歳上の世代には小倉選手と、並び佐藤慎太郎(福島78期)選手も居る。言わずもがなこちらもマッチョだ。

 慎太郎さんの背中を風呂で見た時もあまりのデカさに『シルエットが冷蔵庫じゃん!』とビビったのだが、この世代のトップ選手は若干のゴリラ遺伝子でも入っているのだろうか…

 2人とも引退後は絶対にボディービルダーになるべきだと思う。

●本レースで注目すべき選手は…?

 GIなので当然競輪界トップ選手達が集うのだが、この時期くらいからのレースは5月までのGIと若干毛色が変わってくる。

 “もうGPの権利を持っている”選手が複数人居るからだ。

 これは何を意味するのかと言うと、この権利持ち選手の『引っ張り』の可能性もあると言う事。

 タダでさえ強力な脚力を持つ郡司浩平選手、松浦悠士選手がお互いGPでのライン形成の為同地区の選手を引っ張りあげるようなレースも視野に入る。と言うことは当然中国地方、南関東地方の選手達に多くのチャンスが巡ってくるとも言える。

 南関東で言うと深谷知広選手、松井宏佑選手などが勝ち上がってくると郡司選手にとってはGPで千載一遇のチャンスが巡って来る訳だ。

 当然中国地区も清水裕友選手をはじめ、もう1人引き上げる事が出来れば今までGPで松浦清水2車だったラインが1車増え3車で出走する事が出来る。

 競輪は地区の総合力が勝負のベースになるスポーツだ。今の中国地区と南関東地区は間違いなく強い。

 そしてなんと言っても中部だ。今回は117期の新鋭山口拳矢選手が居る。最近のレースっぷりは明らかに仕掛けも早くなり、無限の可能性が広がってきた。これは浅井康太選手にとって間違いなくチャンスだ。

 長らく低迷する中部地区でまさに1人孤軍奮闘してきた浅井選手にとって山口選手は救世主となるのかはたまた……

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加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

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