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すっぴんガールズに恋しました!

【独占インタビュー】地元平塚で300勝達成の尾崎睦「競輪の神様が幸せな舞台を用意してくれた」

アプリ限定 2021/12/20 (月) 20:00 4

11月10日に平塚競輪「オッズパーク杯」初日・7Rで1着となり、通算300勝を達成した尾崎睦選手。そこで今回はデイリースポーツ松本直記者が記録達成後の尾崎選手へインタビュー取材を敢行!

尾崎選手に「300勝目のレース」と「これからの目標」について語っていただきました。※デビューして7年以内に300勝の記録はガールズケイリン史上6人目、通算は9人目

11月10日、平塚競輪開催初日にまくって1着となった尾崎

地元での記録達成は“競輪の神様”からの贈り物

ーーおめでとうございます! 300勝はいつ頃から意識していましたか?

 10月四日市の開催前に『今開催完全優勝なら地元の平塚で300勝ができるな』って思っていました。でも今まで結果を意識し過ぎると、ダメなことが多かったので開催中はあまり考えないようにしていました(笑)。

ーー結果は四日市で3連勝の完全優勝。いよいよ地元戦で節目達成への挑戦でしたね。

 地元で300勝達成ができるなんて、すごいことじゃないですか!? そんな幸せなことはないですよね。競輪の神様がいい舞台を用意してくれたと思っています。前検日は300勝のことを聞かれたけど、プレッシャーには感じませんでした。でも初日が近づいてくると、300勝よりも地元戦だということを意識して緊張してしまいました(笑)。

 レースはゴールを通過した時ギリギリだったから、1着だとわかっていなくて、ゴール後にファンの人から『おめでとう! よかったね!』っていっぱい声援をもらえた時に『あぁ勝てたんだ、300勝達成できたんだ!』と思いました。

応援してくれる人たちの存在を感じながら勝利を噛み締めたレース

ーーリーチをかけて1走目で300勝達成できましたね。

 師匠(渡辺秀明)や練習仲間から『リーチをかけてすぐ決めないと、なかなか決められないよ。(なかなか勝てず)ズルズル行っちゃうよ』って言われていたので、一発で決められてよかったです! 平塚で決められたのも嬉しくて。走ってて顔見知りや、ずっと応援してくれるファンの人がホームスタンドや敢闘門のところにいたのがわかりました。似顔絵や名前の入ったタオルを振ってアピールしてくれたのもすごく嬉しかったです。勝ててホッとしました。

平塚競輪初日のレースに参戦したガールズ選手たちに祝われ笑顔の尾崎睦(後方列中央)

ーー検車場に帰ってくるとビックリすることがありましたよね?

 そうなんですよ。自分の似顔絵が入った300勝Tシャツを地元の先輩たちが着て、敢闘門で迎えてくれたんです。施行者さんが300勝の記念Tシャツを用意してくれたみたいで。嬉しかったですね。それといつも一緒に練習をしている佐藤亜貴子さん、加藤恵と、大学の後輩・板根茜弥が記念のマスクを用意してくれていたんです。これも嬉しかったな。

 私、サプライズって苦手なんですよ。サプライズを狙っているのに気が付いてしまうし、いいリアクションが取れない(笑)。でも今回のマスクのサプライズは全く気が付かなかった。亜貴子さんと板根とは前場所の四日市でも一緒だったんですけど、全くその気配がなかったから。マスクをプレゼントしてもらってすごく嬉しかったし、次は自分がサプライズをする側になってみたいですね!

練習仲間(先輩)が尾崎のために制作した300勝記念マスク(着用しているのは尾崎の大学の後輩・板根茜弥)

ーー300勝達成後もしっかり白星を積み重ねて完全優勝でしたね。

 初日だけは300勝達成を思い切り喜びました! 2日目からは気持ちを引き締めて取り組みました。やっぱり地元戦はしっかり結果を出したいので。今年1月に地元戦で優勝した時は無観客開催だったので、今回はファンの前で優勝できて本当に嬉しかったです。

2021年の前半は、出場を逃した前年のグランプリを引きずっていたという尾崎

2021年を振り返り…昨年のグランプリの存在が大きかった

ーー3年ぶりのグランプリ出場へ勝負駆けだったガールズグランプリトライアルは残念な結果に終わってしまいましたが、2021年を振り返っていかがでしょうか。

 前半は悪かったけど、後半は良くなりましたね。前半が悪かった理由は…前年の2020年は平塚のガールズグランプリに出ることだけを考えて走っていたのですが、それが叶わなくて、気持ちが切れてしまった部分があると思います。2020年11月のトライアルに入るときはほぼ(ガールズグランプリに)出られると思っていたけど、逆転されて補欠になってしまいました。あの時期はカリカリしていましたね。

 年が明けても2月があっせんしない処置で1か月走れなかったですし。辛い時期でしたが師匠や練習仲間が立ち直るきっかけをくれました。どんな状況でも練習に付き合ってくれたし、いろんな助言もくれて。私は地元のガールズグランプリに出られなかったことで人生が終わったくらいの気持ちでいたけれど、師匠や練習仲間のみんなが『しょうがない。また次もあるよ』と。現状に一喜一憂するのを止めたらカリカリすることもなくなったので、後半戦は良くなりました。

ーー最後に来年の意気込みを教えてください。

「2022年・平塚でグランプリ開催」の文字は毎日練習をしているときに見ているので。ここ数年は賞金のことばかり考えて余裕がなかったのですが、来年はひとつずつ一生懸命走ってその結果としてグランプリに出場できたらいいと思っています。グランプリに出ることはいろんな人への恩返しになる。

 地元で応援してくれるファン、Tシャツを作ってくれた平塚の施行者さん、師匠、練習仲間。お世話になってくれている人にはグランプリに出ることで応えたい。どん底の状況は脱したので、来年はいいスタートを決められるように頑張っていきます!

サイン入り300勝Tシャツを広げる尾崎。「来年はいいスタートを切りたい」と前向きに話した。

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松本直

千葉県出身。2008年日刊プロスポーツ新聞社に入社。競輪専門紙「赤競」の記者となり、主に京王閣開催を担当。2014年からデイリースポーツへ。現在は関東、南関東を主戦場に現場を徹底取材し、選手の魅力とともに競輪の面白さを発信し続けている。

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