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前田睦生の感情移入

【鳳凰賞典レース】北井佑季、立川でKEIRINグランプリの悔しさを晴らす…そして清水裕友が掴む勝利のリズム

2025/01/03 (金) 12:00 25

北井佑季は先行することしかこの4日間にはない(撮影:北山宏一)

北井佑季の悶える一年

 立川競輪場の大阪・関西万博協賛「開設73周年記念 鳳凰賞典レース(GIII)」が1月4〜7日に開催される。2023年度は9月に開催され、ちょっと雰囲気の違うものだったが、2024年度はいつもの時期での開催だ。

 身の引き締まる思いがある。S班4人はグランプリで悔しい結果に終わったメンバーになる。特に北井佑季(34歳・神奈川=119期)だろう。打鐘のところで、脇本雄太(35歳・福井=94期)を…。脇本が来てもとにかく踏み上げて…と抵抗できれば良かったが、脇本の仕上りは抜群だった。

 昨年はファミコンのドラクエ3がリメイクされて話題になったが、脇本と古性優作(33歳・大阪=100期)が並ぶのはボスキャラのゾーマが2体いるようなものだろう。北井は悔しい思いを、まずは立川で晴らしたい。先行することしか、この4日間にはない。郡司浩平(34歳・神奈川=99期)としては、今回はサポート役になるだろうか。

清水裕友の頂点への道

清水裕友は自分の力でどう勝ちにいくか(撮影:北山宏一)

 清水裕友(30歳・山口=105期)はグランプリ2着。準優勝という結果ではあっても、「2〜9着は一緒」というレースだ。ただ、グランプリで大きな数字が目立っていた清水からすれば、前向きな気持ちになれるものはあるだろう。

 前検日の表情を楽しみにしたい。グランプリのレースとしては近畿の3番手を取れたことで、残り1周で「優勝かも」と思ったが、2人とは力が違った。これが、現状、現実。S班の中でも、上にいる。

 今回、近畿の2人はいないので、まずはグランプリに向けて仕上げた自分の力でどう勝ちにいくか。勝つことで、昨年のようにリズムを取り戻していく。

平原康多はやっぱり主役

平原康多に休まるところはない(撮影:北山宏一)

 1月は平原康多(42歳・埼玉=87期)で変わらない。グランプリが終わっても、地元地区の主要記念が控えている平原にとって、休まるところはない。眞杉匠(25歳・栃木=113期)や坂井洋(30歳・栃木=115期)が1月はあっせんがない状況ではあるものの、責任感でしのいでいく。

 山口拳矢(28歳・岐阜=117期)は、昨年の経験がどんな形で今年につながっていくのか。強さやレース運び、といった具体的な面もあろうが、ケンヤの選手人生として、はい上がる一年にできるかは重要だ。

 九州からは荒井崇博(46歳・長崎=82期)と中川誠一郎(45歳・熊本=85期)の名前があるのもほっこりするところ。中川は昨年末の川崎であっとおどろくまくりで優勝を飾った。まだまだ終わることなど許されない。とにかく、(もう来年の話をしますが)2026年2月熊本の全日本選抜競輪(GI)がありますからね!


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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