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近藤龍徳の大いなる野望 〜スーパースターになる男〜

【尾張の龍・胸中を明かす】野望のためにファン投票について考えた

2021/05/22 (土) 18:00 7

5月、最高峰のGI「日本選手権競輪」に出場した近藤龍徳選手。シリーズを終えて感じたことを振り返り、今の心境を届けてもらいました! また、オールスター競輪のファン投票の時期に「投票お願いします」と言わなかった理由について、その胸中を真っすぐに書き綴っていただきました。

京王閣ダービーで得た感触について

 netkeirinをご覧の皆さま、近藤龍徳です。2年ぶりの開催でもあり、自分でも自分自身に期待して臨んだ5月の「日本選手権競輪(通称ダービー)」でしたが、皆さんの目にオレはどう映ったでしょうか。

ダービーを振り返る(撮影:島尻譲)

 京王閣ダービーは、結果から言うと6、6、6着。正選手として出場したGIでは、初めての「3走お帰り」になってしまった。画面越しのお客さんにいいところを見せられなかったのは残念だった。ただ、もっとできると思った一方で、何ともならなかったわけでもなかったし、悔しさよりも「今後もっとやれそう」と思えた開催だったなっていうのが、トータルの感想。GI戦は「小さなミスで大きな着」と感じた。今回は3走とも少しのズレが致命的になったけど、脚の感触は悪くなかったし、今後も戦えるぞ、という手応えは得た。

レース前に気合いを入れる近藤選手(撮影:島尻譲)

 競輪に限らず、スポーツは「たら、れば」が付き物。前がもう少し踏んでくれたら、とか。外並走になった時に、普通なら相手が張って来るところを、内へ下りていって肩透かしを食らったり…、それがなければしっかり前を追えたのに、とか。言い訳になるから細かい振り返りは避けるけど、脚で負けたというより、そういう部分が嚙み合わなくての結果だから、「もったいなかったな」っていうのはあるけど、シリーズを終えての気持ちは前向きでしかない。

噛み合わないと結果が出ないのが競輪(撮影:島尻譲)

野望と向き合って「やらない」を選択

 これを書いているタイミングは、オールスター競輪のファン投票が締め切られた後。ご投票いただいた方、ありがとうございます。ただ、このタイミングには理由があります。自分の野望のひとつはコラムの第1回でも書いた通り、「オールスターでファン投票1位になる」ということ。もっと掘り下げて言うと、競輪を知らない層にまで「近藤龍徳」の名前が浸透して、自分のレースを見たいがためにファンが競輪場に来るのが夢なんだ。ただ、この野望は、このコラム連載が始まった時に初めて掲げた看板。昨年までは表に出して、大々的に言ってはいなかった。自分ひとりの夢だった。

公言した夢を実現するために動く(撮影:島尻譲)

 オールスター競輪は135選手が出走できるGIだけど、ファン投票で選出されるのは、S班やナショナルチームメンバーなどを除くと上位50人だけ。2016年はファン投票20位、繰り上がりで「オリオン賞」を走ったこともあった。ガールズ総選挙の方はビジュアル面も多少票数に影響するみたいだけど、男子はそれがないからなぁ…。イケメンだからって票が伸びた話は聞いたことがない。だって、オレがドリームレース(上位9人)を走ってないんだから(笑)。

 冗談はさておき、レースの結果が芳しくない今年、選ばれるのはたぶん厳しい。でも、そんな中でも、今年はあえてSNSで投票の呼びかけを一切しなかった。今の近藤龍徳に、お客さんがどれだけ関心を持っているのか、自分の位置を知りたいと思ったんだ。もちろん選ばれたら光栄だけど、ダメならそこから本当の野望への道が始まるはず。

自分を応援してくれている人と、自分の夢は同じ

応援してくれる人に伝えたい(撮影:島尻譲)

 この連載コラムもそうだけど、今後自分がさまざまな場所でいろいろな形で発信することで、お客さんが自分を見る目って変わっていくと思う。SNSで投票を呼び掛けた結果として投票してもらうのではなく、選んで欲しいという気持ちで野望と向き合う。

 お客さんだって「そうまで言うなら、お前の1年を見てやるよ」ってなる。本気でドリームレース、ファン投票1位を目指すんだから、この決断は間違っていないはず。このコラムを読んでくれている人や自分を応援してくれている人と、自分の夢は同じだと思うから。まずは結果だ。やることはシンプルだ。今は目の前のレースで結果を出していきたい。

今月の近藤龍徳語録!!

勝利の女神と“ヤリたい”だけ

 ずっと片想いしてる相手がいる。それは勝利の女神。ずっと一緒にいたいわけじゃない。一発だけでいい、オレはそれで満足。

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近藤龍徳の大いなる野望 〜スーパースターになる男〜

近藤龍徳

Kondo Tatunori

愛知県名古屋市出身。日本競輪学校101期卒。競輪一家に生まれ、競輪一家に育つ。学生時代から頭角を現し、高校総体チームスプリント・高校選抜ケイリンで優勝。レースデビューは2012年7月10日の一宮競輪場で、翌日11日に初勝利。その後も活躍を続け、2014年ヤンググランプリを制し、翌年にはサマーナイトフェスティバルで頂点に立つ。自身が目立つことで競輪界を盛り上げると公言しており、最終目標は「スーパースター」としている。ファンからは”夜王”の愛称で親しまれ、競輪の魅力を発信しながら交流を深めている。

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