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鈴木誠のハイブリッド展望

【桜花賞予想】同県対決を制するのは、唯一の3車となった神奈川ライン!/鈴木誠の展望

2021/04/11 (日) 15:00 3

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は川崎競輪場で開催されている桜花賞の決勝レース展望です。

松井VS山崎のナショナルチーム同士での先行争いにも注目!

 川崎競輪場で行われる【桜花賞】は、ベイサイドナイトドリームに続く、ナイター開催での記念競輪となりました。

 ナイター開催は午前中にゆっくりと準備をする時間があったので、いい状態でレースに望んでいける印象がありました。また、夏といった暑い時期は、バンク内の温度が下がって快適でしたし、照明による見えづらさも無かったです。

 カクテル光線の下で行われた準決勝もラインで順当に決まった印象があり、結果として神奈川(松井-郡司-松谷)、大阪(古性-南)、山口(清水-桑原)が同県で並び、単騎同士の山崎選手-佐々木選手がラインを組みました。

 こうなると、4分戦で3車となった神奈川ラインが、断然有利となった印象があります。3日間のレース内容からしても、決勝で先行してきそうなのは、共にナショナルチームに所属する、松井選手と山崎選手のどちらかだと思います。ただ、後ろに郡司選手と松谷選手が付けている松井選手の方が、より積極的に動いていきそうです。

 先に動き出すのが山崎選手だとしても、ダッシュ力で勝る松井選手が、もがきあう覚悟で競りかけていくと見ています。そこで捲ってくるのが古性選手と清水選手となりそうです。決勝に残った9人で、最も状態が良く見えたのが古性選手です。

 準決勝では捲っていく時に前の選手と接触しそうになり、一度、バックを踏んだ上に、自転車を外に持ち出すという、かなりのロスがありました。それでも、最後は後ろを回っていた南選手に1車身の差をつけてゴールを果たしています。

 連勝で来ている清水選手も調子が上がってきていますが、それでも、神奈川の有利は動かないと思います。展開として前受けするのは松井-郡司-松谷。その後は車番通りに古性-南、山崎-佐々木、清水-桑原となりそうです。

 後方から清水選手が抑えにきたところを山崎選手が先行。そこを強引に松井選手が叩いて、山崎選手と先行争いを繰り広げていく。郡司選手は松井選手を庇いながらも、出きれなかった場合は、タイミング良く踏み出していくと思います。

 ただ、古性選手も清水選手も、2人の先行争いを黙って見ているわけではないでしょうし、その2人を警戒した郡司選手が早めに動き出すようなら、後ろを走る松谷選手に勝機が出てきそうです。

 松井選手が目一杯駆けている時に後ろに付けながら、番手周りを狙っていく郡司選手は、他のどの選手よりも長くもがくことにもなります。それでも郡司選手は全日本競輪を勝っていることで、気持ちに余裕も生まれているはずですし、自分が優勝しなくとも、神奈川の3人の中から優勝選手を出したいと思っているはずです。

 しかも、神奈川の3人は全て自力選手。準決勝で郡司選手が、松井選手をしっかりと残したことも大きかったですし、改めて神奈川ラインの強さを、地元大会となった決勝で見せてくれると思います。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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