2025/08/06 (水) 18:00 12
今回のコラムは宇都宮競輪「女子オールスター競輪(GI)」開催記念として特別企画をお届けします。なんと! 太田りゆ選手の同期・吉村早耶香選手がコラム執筆を担当!プライベートでも親交の深い“友人”から見た太田りゆ選手の素顔に迫ります。
ガールズケイリン好きの方なら「太田りゆ」を知らない人はいないと思いますが、私のことは……。たぶん知らない方が多いと思うので、軽く自己紹介から始めさせてください。私は吉村早耶香です。ガールズケイリン選手をしています。静岡所属です。最近28歳になりました。もじゃもじゃりゆちゃんとは歳が3つ離れていますが、112期の同期です。
「もじゃもじゃりゆちゃん」というニックネームは、クセ毛で信じられないくらい爆発している時があるので、そう呼んでいます(笑)。ふざけて「今日プードル何匹食べた?」って聞いたりしています。
今回、なぜ私がコラムを書いているのかといえば、りゆたんがコラムの連載をするようになってだいぶ時間が経っているからか、このあいだ、「コラムに書くネタがねえ〜」と泣きつかれたことがありました。その時に「私が太田りゆを紹介するよ!」とふざけて試し書きコラムをりゆたんに送ったところ、netkeirin編集部がそれを読んだらしく、なんか突然オファーが来ました(笑)。そんなわけで今回は私が責任を持って「太田りゆ」を紹介します。
最初にまず、私的「同期・大食いランキング」から紹介します。1位は圧倒的にめぐたん(加藤恵)、2位が太田りゆ、3位に私、4位タイでミノたん&ふうか(鈴木美教&坂口楓華)です。ちなみに、酒が強いのは太田りゆ・大久保花梨・成田可菜絵の酒豪三人衆。強い人ってだいたい何でも強いのです。
私は花より団子タイプで、りゆたんも男性並みに食べるので、2人でいると気兼ねなく食べちゃいます。肉ならりゆたんの勝ち、炭水化物なら私という感じです。炭水化物なら誰にも負ける気がしません(笑)。2人でご飯を食べるとついお腹いっぱいになるまで食べちゃいます。
それでもりゆたんは全然太らない。なぜかって?「食べたらすぐ出るから」です(本人談)。燃やせる女・太田りゆ。私はすぐには出ません。“蓄え型”なので、しっかり身になるタイプ。だから一緒にご飯を食べると私だけ豚になります。でも太ったらりゆたんに処刑されるので気を付けないとです(笑)。
レースから離れた普段のりゆたんは、いつもハッピーでポジティブ。いつだったか私が「死にたいと思うことないの?」と聞いたら、「自分の体型維持とかに一生懸命になれなくなったら考えるかも(笑)」と即答されたことがあります。そこまで“見た目”に命かけてる美意識の高い女です。
普段の彼女は鏡という鏡を使って、もしくは鏡じゃなくても自分が映せるものならそれらをすべて使って、ボディ&フェイスチェックをしています。私と対面でしゃべっていてもあまり目が合わないんです。りゆたんが私の後ろの窓とかに反射した”自分”を見ているからです(笑)。
正直、「美にストイック過ぎる!」ってツッコミたくなりますけど、ここまでくると逆に清々しいです。鼻毛1本すら許さないストイックな自己管理が、あの美ボディ&美顔を支えているんです(爆笑)。本人は完全に無意識にやってたんですけど、デカめのスプーンに映る自分を見ている姿を見た時は「(この人、ガチか…)」ってなりました(笑)。
そんなりゆたんですが、自分だけではなく、私みたいな芋っぽい系の女にも、「こうしたら可愛いくない?」とかアドバイスをくれます。
昔は、見た目なんて本当にどうでもいいと思ってました。でも、りゆたんにズバズバ「それも社会人としてのエチケットだよ?」って教えてもらって、少しずつ意識が変わってきました。それに見た目だけではなく「その動き、腰痛の原因かもよ?」とかもズバズバもじゃもじゃアドバイスをくれます。しかも全部が的確なんですよね。
私は自己肯定感がバカ低い女です。だからか、りゆたんの“根拠のある自信”にはいつも感心させられています(少し分けてほしい、ほんとに)。
りゆたんは私と正反対の性格で「優しい陽キャ卍」って感じです。私は自己肯定感の低さから、結構“猫をかぶるタイプ”で「ダメな自分を出さないように…」といつも気を張って生きています。
でも、りゆたんは“まんま”で生きてて、「可愛いね」って言われたら、素直に「ありがとう♡」って笑顔で返せる人なんです。そういう受け取り方って素敵だし、それが強さや自信にも繋がっているんだなって、近くで見ていて学ばせてもらっています。どう考えても鏡は見過ぎなんですけど(笑)。素直に生きていて、本当に羨ましいなって思います。
りゆたんと一緒にいると、私も自分の弱さも強さもちゃんと力に変えていけるような、芯のある女性になりたいなと思ったりします。
でも、完璧に見えるりゆたんですが苦手なこともあります。例えばりゆたんは地図を見るのが苦手です。たぶん地図に集中すると自分のチェックができなくなるから、あまり好きじゃないんだと思います(笑)。
あと、お化粧の仕方とかファッションは、りゆたんの方が断然詳しいんですけど、意外とお肌のことに関しては、私の方が詳しかったりもします。私は肌が弱くて荒れやすいタイプなんですけど、りゆたんは肌が強いのもあって、スキンケアはけっこう雑なところがあります。
「黒くなったら本当にゴリラになっちゃうよ」っていじってたら、日焼け対策とか美白ケアの話をりゆたんの方から聞いてくれるようになったので、任せて!って感じで教えています。
それと、自転車整備が苦手! 養成所時代からナショナルチームに所属していたため、チームスタッフが整備してくれていた影響があるかもしれません。今でも部品の名前すらあやふやだったりします(笑)。整備中の“ぶりゆ”はちょっと笑えます。そこだけは、私が唯一ドヤ顔で教えられるポイントなので、優しく…ではなく、ここぞとばかりに厳しく教えてあげようかなと思ってます(笑)。
いろいろ書いてきましたが、「優しい陽キャ卍」の太田りゆちゃん紹介、楽しんでいただけましたか? 8月8日から、太田りゆと私・吉村早耶香は女子オールスター競輪を戦ってきます。私はまだ14位以内に入ったことはありませんが、それでもどこかで票を入れてくださった方がいて、名前を呼んで応援してくださる姿に、いつも力をもらっています。
現実、りゆたんをはじめトップ選手との力の差はまだ感じています。それでも、この舞台は自分の覚悟と積み重ね次第で、チャンスをつかみ取れる場所でもあると思います。いつも応援してくださる皆さんへの感謝の気持ちを忘れずに、今の自分にできる精一杯の走りで、盛り上げられるように頑張ります!
それではみなさん、ぜひオールスターもそれ以降も太田りゆちゃんの応援をよろしくお願いします。そのついででいいので、私・吉村早耶香のことも応援していただけると、とっても喜びます(笑)。読んでいただきありがとうございました!
今回は女子オールスター競輪の開催を記念して吉村早耶香選手による特別コラムをお届けいたしました。ガールズケイリン選手たちは、日々真剣勝負でバチバチに火花を散らしていますが、本コラムにある通り、特別な関係性で繋がり、助け合いながら、選手生活を歩んでいるのかもしれません。
最後に、「レースでは敵、終われば同期の仲間」がよくわかる1枚を。昨年のパールカップでは決勝に進出した吉村早耶香選手ですが、今年は初日に落車負傷。シリーズ終了後には同期の太田りゆ選手、坂口楓華選手が健闘をたたえ、労いました。
今年も女子オールスター競輪は熱いバトルが繰り広げられるでしょう。個性豊かなガールズケイリン選手たちの躍動する姿に大注目です!
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太田りゆ
Ota Riyu
埼玉県上尾市出身。112期生のガールズケイリン選手。2017年7月、高松競輪場でデビューし初勝利。同開催で完全優勝を成し遂げ、デビューシリーズから大きなインパクトを与えた。また自転車競技選手としてナショナルチームに所属し、数々の国際大会に出場。2019年のワールドカップでケイリン種目で銀メダルを獲得した。2021年の東京五輪にはリザーブ選手として日本代表に選出された。東京五輪終了後はパリ五輪をめざしナショナルチームで活動する一方で、ヨーロッパエリアで開催しているチャンピオンズリーグにも参戦。チームの支援のない状況下で世界の強豪を相手に戦い抜いた。2022年、2023年とアジア選手権スプリント種目で金メダルを獲得し連覇を果たしている。そして2024年、日本代表選手に選出され、パリ五輪に出場。ケイリン種目では日本人女子歴代最高順位となる9位の成績を残した。パリ五輪終了後に日本代表引退を宣言し、競技を引退。ガールズケイリンに専念することを表明した。趣味はメイクとファッション、ディズニー。パワーの源はコカ・コーラ。