2022/07/03 (日) 12:00 3
小松島競輪場で開催されている「阿波おどり杯争覇戦(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時35分発走予定。
昨今フレームサイズが変わってきたようだ。どうやらナショナルチームの選手たちがカーボンフレームをベースに競輪用フレームへフィードバックさせた事が始まりらしい。トップスピードが上がり、横よりも縱が主流の“競技志向”が強くなり、スピードアップにも拍車がかかる…!
それにしても現役を離れ20年、フレームの進化には驚かされっぱなしだよ。ナショナルチームから派生した「ビッグフレーム」と呼ばれる大型フレームは、乗りこなせれば成績が急上昇する魔法のフレームになるようだが、こなすことができないと、これまた悲惨な結末に終わってしまうらしい。オレも現役だったら結果はどうあれチャレンジしてたべなー!
早々に梅雨が明け各地で猛暑が続く! 小松島バンクはさながら灼熱地獄になってるのでは…! まさしく消耗戦に突入し、体力勝負の様相に…!
準決勝10Rは太田竜馬を朝倉智仁が押さえ逃げ体制に入ったが、太田が間髪入れず巻き返す! まくりに構えず行ったあたりに地元にかける気持ちがビンビン伝わってくるってもんだ。また高久保雄介は8番手に置かれたが諦めずまくり、これに乗り伸びた志智俊夫はお見事!ベテラン健在。なんだか嬉しい気分にさせられた。
11Rは上野雅彦が阿竹智史を連れ逃げ、眞杉匠に合わせ阿竹が番手から出る! 3番手確保は山田で眞杉は浮き不発かに見えたが…! 慎太郎さんが柳詰を決め眞杉をアシスト。慎太郎さんは決勝戦を逃したが、マーク屋としての「仕事、キッチリ!」。この走りをしてもらったら先行選手は絶大な信頼を置ける! 慎太郎さんがついてくれるなら「ヨッシャ!」となるべよ!12Rは松浦がラインで決める走りで他を圧倒。穴党ファンの落胆の声が聞こえてくるような、非の打ち所ない内容だったね!
さて、妄想先取りに取り掛かるとすっか。並びを見て「うん? ギョギョ?」、初日連係した松浦-太田が別線に…! 不穏な事になるのか?
なんと③松浦悠士-④室井健一、⑦太田竜馬-⑨阿竹智史-①オグリュウ。地元4人では折り合いがつかなかったんだね。⑤山田庸平と②眞杉匠は単騎。⑥高久保雄介-⑧志智俊夫となっている(⇐③④・⑦⑨①・⑤・②・⑥⑧)。
展開を考えてみる!
初手は前受け太田竜馬ラインに松浦-室井が続く。眞杉、山田と単騎勢が続き、後方から高久保が押さえ、眞杉も山田もその上を切る。そこを松浦が叩き太田を迎え入れる。この展開なら太田を阿竹が差す方に分がある! 中団の松浦が仕掛け阿竹=松浦(③=⑨)だろね!
ですがね、妄想とはリスクがつきもの。眞杉だって黙ってねーよ。力任せに仕掛け、これを阿竹がブロックしたら…! その時は脚をためる山田の出番! Vロードの内を突くってわけだ! 妄想は山田で決まり! 山田の頭から太田、阿竹、オグリュウを恐る恐る狙ってみては(~_~;)。手広くいくなら『山田-全-全』だっていいかも!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。