2025/07/18 (金) 08:00 0
気づけばもう半年が過ぎ、後半戦に突入。すでに吉田拓矢に古性優作、そして脇本雄太が1億を越えた。さらに眞杉匠と郡司浩平も、もうすぐ“億りびと”の仲間入りの位置にいる。いやいや、なんとも景気がいい話ですな。
まあ、賞金が上がればやる気も出るってもんで、「夢はタイトルとグランプリ!」ってのが王道でしょうけど、おカネの魅力も相当なもんでしょ?オレなんか断然そっち派だったからね。「お前は金しか見てないのか?」って? ええ、だいたい合ってます(笑)。
で、ビッグ戦線における後半戦のスタートを切るのがサマーナイトフェスティバル。前検日のタイミングで発表された脇本雄太の欠場には「ええ〜!」とタマゲタが、S班8名の存在感、華やかさに申し分はない。
なんだけどね……前半戦を振り返ると、どうもスッキリしないわけ。というのも南関勢がタイトルを取れてない! GIもGIIも決勝にはちゃんと顔を出してるんだけど、最後の“もう一押し”がない。惜しいんだけど“惜しいってだけ”。
たとえばウィナーズカップ。深谷知広、郡司、岩本俊介と南関3人が揃ってて、しかも深谷の地元開催。こういうのを「フラグ立ってる」って言うんじゃないの?…でも、優勝は古性で、あれよあれよと初のGIIタイトル。高松宮記念杯もね。深谷、郡司、松谷の布陣だったけど、太田海也に突っ張られ、寺崎浩平のかましがズドン。結局、脇本が“いつも通り”の圧勝。
いやいやいや! 南関には郡司、深谷、岩本、松井宏佑、松谷秀幸とメンツは揃ってるのよ。メンツだけ見たら、どの地区にも見劣りしない。むしろ「これだけ揃って、なんで勝てない?」っていうね。つい、「なんとかなんねぇのかよ……」と、ぼやきたくもなるわけで。
まあ、競輪はスタート位置や展開で結果がコロコロ変わるのが当たり前。それらを込みで勝てる方法、誰か編み出してくんないかな〜って思ったり。オレはぼやくのが精一杯です(笑)。サマーナイトから何かが変わると信じて、南関東の後半戦に期待だよ。南関勢よ、オレのぼやきに終止符を打ってくれ。
ところで最近、選手たちのレベルが爆上がり。特に自力型はもう完全にアスリート。スピード域が違いすぎて、もはや「競輪」ってより「超・競輪」みたいな様相だ。マーク選手だって、今はただ後ろについてりゃいい時代じゃない。自分でもトップタイム近くを出せなきゃ、話にならないレベルになってきている。要するに、「全員ガチムチ化」。これが今の競輪だね。
そういうわけで、ナショナルチームの中野慎詞と太田海也。力だけ見たら、「S班と互角か、それ以上」って声もある。タイトルを獲るのも時間の問題なんて言われているが、競輪とケイリンは似て非なるもの。実戦で“勝ちパターン”を覚えないと、そう簡単にはいかないのよ。
おっと、妄想を忘れていた。大レースで活躍する菅田壱道だよ。もう妄想枠とは言えないが注目しておく。それと石原颯もすでに全国区だが、もう一皮剥けると押しも押されもせぬ存在になる、ここが踏ん張りどころってわけだよ。
自力自在戦に移行中の松岡辰泰の存在は侮れない。ひょっとして格上へ飛び付き、分断で大穴なんてやってくれたりして。さらに、地元は河端朋之に柏野智典を掲げとく。地の利を生かせるし、ベテランとなれば気合いの空回りはないだろう。最後に慎太郎さん。幾分復調の気配を感じるし、個人的な応援を目一杯に含んで。
さあ、妄想タイムにいってみよう! 初日は7Rをピックアップしたいね。まずは並びの整理から。①佐々木眞也-⑨松谷秀幸の同門コンビ、②松岡辰泰-⑤坂本健太郎の九州コンビ、北日本は⑦中野慎詞-③成田和也-④大槻寛徳、⑥福永大智-⑧神田紘輔の大阪コンビとなり細切れ戦。
初手はスタートの早い福永が前受け。ここを佐々木が追い松岡、中野の順になる(⇐⑥⑧・①⑨・②⑤・⑦③④)。中野の上昇に合わせ松岡が切る。さらに佐々木が叩くと中野が一気に仕掛ける。番手は成田だし、すんなりいけばライン決着ってわけだ! 本線は北日本勢の上位独占、成田との③=⑦、大槻が流れ込み③-④。
妄想展開はスタート早い大槻が取った時にある。(⇐⑦③④・①⑨・⑥⑧・②⑤)の順になると、松岡が切る。そこを大阪コンビが一気にかます。ここに佐々木が切り替えると、(⇐⑧⑥・②⑤・①⑨・⑦③④)となる。この位置なら佐々木は中野を警戒し、けん制するはず。そこを松岡が先まくり、坂本との②-⑤、神田へ②-⑧。それとも佐々木が先まくりを打てば松岡が切り替えていくだろうし①②⑨ボックスを押さえて妄想〆にしとくかね。
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。