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毒熱!闘う競輪記者マッチーが行く!

55歳の日を迎えて

2022/05/25 (水) 18:30 34

 今日で55歳になる孤独な老害記者。東京湯島の古くからある日本旅館に籠もり、隣りに出版社の編集者がいて、和服で万年筆で原稿用紙に書く執筆活動。これが理想だが、現実は築40年の亡くなった親父が建てた自宅に、1階は85歳の母親が住み、2階でパソコンで原稿を打っているスタイル。

 競輪に負けた金額だけ、競輪記者として血になり肉になってきたが、車券さえ買わなければ、今頃、都心のタワマンでセレブな生活。年始めから4月中旬まで一切、ギャンブルをやっていなかったが、ここに来て急にスイッチが入ってしまった。ギャンブル依存症に警鐘を鳴らさなくてはいけない立場だが、10代から、こんな生活。歯止めが効かなくても、自己鍛錬の場所にもなっているし、家屋敷を切り売りして、何とか、この年まで凌いできた。明日の生活がどうなるか分からない。60歳まで頑張ろうと決めていたが、SNSで公言した通り、ある新聞社の正社員の定年が63歳と知り、あと8年に軌道修正。

 色々な人を見てきて、年を取って、しがみつくのはカッコ悪いと思ってきた。元気に働ける8年の間に、競輪界で吠えて、面白い記事を提供したいと思っている。いつも書いているが「嫌なじじいだな!」は最高の誉め言葉。

 実は事務的な裏方としての動きも多いのだが、今月の現場は、日本選手権、前橋ナイター、弥彦ミッド、宇都宮記念と言うスケジュール。ここでアオケイ、netkeirin、イー新聞特設サイトに記事を主に掲載。ペーチャンネルやCS放送の解説もあった。仕事があるのは、本当に有り難い。そして、取材現場にいると、毎日がドラマみたいだ。ダービーでの清水少年と慎太郎先生の連係。宇都宮記念でも眞杉匠と金子幸央のタッグも語れる話だった。そこに競輪の魅力が詰まっているのだが、我々の取材や記事の評価が下がっているのは事実。これを憂いているが、時代の流れなのかも。

 netkeirinでは実験的に色々とやらせてもらっている。ビッグレースの優勝者のヒーロー談話より、2・3着選手、あるいは負けた選手のコメントの方がアクセス数や、記事の質を判断出来る滞在時間が多い。“負けた選手のコメント”が一番競輪では大切だと思っているし、その辺りの理解力がある施行者さんや関係者さんが、イー新聞やnetkeirinに興味を持ってくれるのだと思っている。

 最近の悩み。ミッドナイトが入り口となり新規ファンが増えたのは歓迎される事。ただ、ネットやSNSのファンの意見が、従来の競輪と違ってきた物になっている。仮に少数意見だったり、一部ファンだとしても、ネットでの拡散から、大きな正しい意見に見えてしまう。無料バスで来場する年金族のおじいちゃん達にも、今の競輪がどう映っているか意見を聞きたい。昭和の古い競輪を愛しているのか、7車の力任せの情愛の競輪にシフトしているのか…。僕は心の中では、古き良き時代の競輪が好きだが、今の競輪にも順応しようと思っている。直接、僕がアオケイの後輩に関して指示は出さないが、新人記者から見たレース展望や、競輪感は面白い読み物になると思っている。

 最後に。僕は文才もないし、綺麗な文章も書けない。元・赤城スポーツの出身だし、三流週刊誌のよごれ記者みたいな存在。面倒臭い奴だな、うぜーなと言われながらも、熱い競輪ファンの為に面白い物は書き続けたい。

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毒熱!闘う競輪記者マッチーが行く!

町田洋一

Machida Yoichi

基本は闘うフリーの記者。イー新聞総合プロデューサー、アオケイ・企画開発パブリストの肩書きも持つ。自称グルメでお酒をこよなく愛す。毒のある呟きをモットーにして、深夜の戯言も好評を得ている。50代独身で80代の母親と二人暮らし。実態はギャンブルにやられ、心がすさみ、やさぐれている哀しき中年男である。

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