2022/04/22 (金) 18:00 10
武雄競輪「開設72周年記念「大楠賞争奪戦(GIII)」が4月23〜27日の日程で開催される。今月は平塚、川崎と、この武雄の3つの記念にS級S班がごっそり斡旋され、恐ろしくレベルの高い攻防が繰り広げられている。
特に前2つの決勝は何度も繰り返し見たくなるもの。この武雄記念(大楠賞争奪戦)も決勝で“どんなドラマが待つのか”が楽しみだ。
カギを握るのはもちろん、地元勢。佐賀の荒井崇博(44歳・佐賀=82期)、山田英明(39歳・佐賀=89期)、山田庸平(34歳・佐賀=94期)の3人と九州勢がどんな戦いを見せるのか。
昨年11月の施設改善等協賛競輪「飛龍賞(GIII)」では、熊本2段駆けを荒井がまくって優勝という壮絶なストーリーだった。今回はさすがに九州勢がまとまらなくては倒せる相手ではないだろう。勝ち上がりの段階から、ラインで決める走りが求められてくる。しかし、目を引くのは平原康多(39歳・埼玉=87期)かーー。
平塚記念決勝で見せた先行も平原のすごさと思うが、2017年9月、共同通信社杯決勝の平原の動きも強烈だった。
5年弱前の話。渡辺一成(38歳・福島=88期)が駆けて新田祐大(35歳・福島=90期)ー守沢太志(36歳・秋田=96期)で続く流れ。平原は強烈なスピードでまくり迫ると、3角に入るところで外を警戒していた新田の内を突いた。
「優勝しか狙ってなかったんで。新田の番手まくりでは合わされると思った」
強いことと、勝負できることが同居するレースだった。優勝したのは平原マークの諸橋愛(44歳・新潟=79期)だったのだが、諸橋にしてもそんな動きに冷静についていく度胸がある。
諸橋が思い出の地で、何をアピールするか…。今年のKEIRINグランプリは平塚競輪場で開催される。諸橋がただ一度走ったKEIRINグランプリの場が平塚だ。結果は落車失格。
今年、リベンジに迎えるか、諸橋に注目が集まる一戦でもある。
ダービーの賞金が発表され、優勝は7837万円、2着で3575万円、3着で2438万円である。他の大会の賞金も上がるわけだが、この2、3着がKEIRINグランプリに向けてはやはりデカい。ダービー優勝がみなの目標だが、石にかじりついてでもこの表彰台へ…と考えることも必要かもしれない。
余談だが、武雄競輪場の傍らに控える御船山を見てほしい。中継でも映るだろう。峻険極まりなく、のぼり切ることは不可能に見える。
今回の武雄記念では、この男ならやってくれるんじゃないか、やっぱりアイツはやるよ、と思わせる走りに期待しよう。武雄記念を戦い抜くことと、ダービーにつながる意志を感じる走りを上位陣は見せてくれるはず。そして彼らに挑むこれからの選手、またベテランの渋みが競輪に彩りを与えてくれるだろう。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。