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開催迫るKEIRINグランプリ2021

2021/12/20 (月) 08:37

開催迫るKEIRINグランプリ2021

優勝賞金1億円の「KEIRINグランプリ2021」が間近に迫ってきた。新型コロナウイルスの影響で、今年も前夜祭はファンを集めて行われない。だが、人数を制限すればファンの前で行ってもいいのでは?とも思ってしまう。徹底した管理の下のならできることもあると思うし、競輪ファンとしては願っている。

グランプリについては、並びがはっきりしない状況で、何を買うかは安易に言えない。今回はグランプリ前の選手の現状、心理状態について触れてみたい。
現在、一番ファンが気になっているのが秋田の守澤太志だろう。ノンタイトルだったが、一年を通じ、安定した走りを見せてギリギリで滑り込んだ。知り合いの記者によれば「礼儀正しいい好青年だよ。受け答えもしっかりしているし、応援したくなる選手」とのことだった。その守澤が広島記念初日特選で、アクシデントに見舞われた。最終1コーナーで落車しバンクに叩きつけられた。すぐさま救急搬送されたが、診断はあまりにも衝撃的だった。「右鎖骨遠位端骨折」で全治は90日。医者ではないのでいい加減なことは書けないが、普通の鎖骨骨折より重傷だということは間違いない。全治90日というのが、ケガの大きさを物語っている。その後、なかなか情報が入ってこないが、すでに手術をしグランプリには出場できそうだということだ。努力に努力を重ねて掴んだグランプリ出場とS級S班の称号、そのプライドを持って戦ってもらたいと思っている。
思い起こせば2012年のグランプリで優勝した村上義弘は、直前の練習で肋骨を骨折していた。それにも関わらず優勝した。もちろん、守澤とは骨折箇所が違うので、比べられるものではないかもしれないが、それでも競輪選手の強さを感じたグランプリであった。

グランプリ出場が決まった選手は、この12月を思い思いに過ごす。体を休める者もいれば、レースに参加する者。守澤と広島記念を制した松浦悠士は後者であった。松浦の場合は、地元の記念ということと、グランプリまでの日数も逆算して走ったのだろう。守澤も実戦から遠ざかることを避けての参加だったのであろう。結果的にダメージを残すことになったが、村上義弘の例もあるように、悲観的にならなくても良いと考えている。

KEIRINグランプリの前には、ヤンググランプリとガールズグランプリが行われる。前にも書いたが、ガールズグランプリの賞金より、ヤンググランプリの方が少ないというのが腑に落ちない。ヤンググランプリには2024年パリ、2028年ロス五輪を目指す有望株がそろっている。彼らに対して、失礼ではないかと考える。ただ、ガールズグランプリの方が人気があることも否定できない。選手はこの逆転現象に対し、プライドを持ってアピールしてもらいたいものだ。

Text/Norikazu Iwai

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岩井範一

Perfecta Naviの競輪ライター

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