199

G2ウィナーズカップを考える

2025/03/19 (水) 10:00

開催を明日に控えた伊東温泉競輪

G2ウィナーズカップが20日から4日間、伊東温泉競輪場で行われる。今年初のビッグレースであるG1全日本選抜競輪は脇本雄太の優勝で幕を閉じた。その脇本は昨年大会を制しており、連覇がかかる。

さて、このウィナーズカップだが、選考方法に疑問が残る。これは始まった当初から思っていた。一番は1着の回数だろう。S級S班は基本的にF1を走らない。より強いメンバーが揃うG3が主戦場となる。例えば、G3で4日間2着だった選手と、初日に大敗を喫し、残りの3日間で3勝した選手では、ウィナーズカップの選考から考えると、勝ち上がりに失敗した方が有利になってくる。昨年はS級S班だった佐藤慎太郎と山口拳矢に参加資格がないのは、このためだ。いくら上位で好成績を収めていても、1着を取らなければ、この大会に出場することは難しい。せめて前年のS級S班は柔軟に選考してもいいのではなかろうか?

佐藤、山口が不出場の中、やはり中心になるのは脇本雄太と古性優作の近畿勢になろう。全日本選抜競輪で準優勝の寺崎浩平までいるとなれば、近畿勢の優位は動きそうにない。

深谷知広

対するのは南関東勢だが、地元の静岡からは深谷知広ひとりの参加とは寂しい限りだ。郡司浩平、岩本俊介とタッグを組んで抵抗する。深谷は名古屋記念G3を制し、続く取手F1も優勝と波に乗っている。郡司との前後はわからないが、地元の期待を一身に背負うだけに、負けられないところだろう。
新山響平、眞杉匠らも虎視眈々と狙っている。

見所はまだある。太田海也、中野慎詞のパリ五輪組が参加することだろう。この2人に関しては何度も書いてきたが、S級S班以上の魅力を感じている。競輪を知らない人でも、3年後の五輪を興味深くみるためにも、現地に足を運んでほしいものである。若手の登竜門的な要素もあるウィナーズカップだけに、2人の大暴れを期待したい。

仲澤春香

男子だけでなく、最終日にはガールズフレッシュクィーンが行われる。注目は28年ロス五輪の有力候補である仲澤春香だ。デビュー後も新人らしからぬ腹の据わった競走で連勝街道をばく進している。今年のガールズグランプリには高い確率で出場できると思っている。竹野百香、大浦彩瑛、熊谷芽緯が、どこまで迫れるか。筆者的には竹野を推したい。

Text/Norikazu Iwai
Photo/P-NAVI編集部

競輪関連コラム

岩井範一

Perfecta Naviの競輪ライター

閉じる

岩井範一コラム一覧

新着コラム一覧