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全日本選抜競輪の注目選手

2025/02/20 (木) 10:45

開催を明日に控えた豊橋競輪

いよいよ今年のG1が始まる。第40回全日本選抜競輪が21日から愛知県の豊橋競輪場を舞台に開催される。このG1は、ただ単純なG1とは位置づけられない。トップレーサーの最終目標はKEIRINグランプリにある。そのグランプリ出場を真っ先に決めることができるのだから、目の色が違ってくる。
「全日本を勝てばその後、グランプリまでのスケジュールを組み立てやすくなる」と話す選手は多い。もちろん、最高の栄誉と言われるダービーはあるが、まずは全日本選抜を勝って安心したい、落ち着きたい、というのが選手の本音だろう。

古性優作
郡司浩平

さて、今年は誰の頭上に女神が微笑むのか、だ。現時点でいえるのは、古性優作と郡司浩平の2人が抜きんでているだろう。古性は年頭の和歌山G3を制した後は、松阪、奈良と取りこぼしているが、見た感じは悪くない。郡司は前回の奈良G3こそ決勝で大敗を喫してしまったが、年頭の松阪、高松のG3を連覇。自力で組み立てても、人の後ろを回っても、安定感は光っている。

新山響平

この2人を追う選手だが、一番手には新山響平を挙げたい。静岡G3でも決勝に進んでいる。今年に入っていいところがなかったが、静岡の勝ち上がりを見れば、しっかりと全日本選抜に合わせてきているのが走りから伺える。そろそろ2個目のG1を獲ってもいい頃だろう。いい頃というよりか、遅すぎる感じもしてならない。

脇本雄太

気になるのは脇本雄太の状態だ。1月の大宮G3は決勝に勝ち上がったが7着。その後は欠場が続いている。腰の状態が思わしくないとの情報もあり、果たして万全の状態で走れるのか心配だ。
そして、S級S班の北井佑季が早い段階で欠場することが発表された。欠場理由は明かされていないが、あの走りを見られないのは残念でならない。昨年の後半から失速し、今年にかける意気込みがすごかっただけに、欠場は悔やまれる。ファンとして早い復帰を望みたい。

古性、郡司、新山の3強と見ているが、勝負は下駄を履くまでわからないもの。3強とは言ってみたものの、絶対的なものではなく、他の選手にも十分チャンスはあるだろう。舞台となる豊橋競輪場は、以前、存続の危機にさらされながら蘇った競輪場でもある。早い段階からガールズケイリンの選手育成にも力をいれるなど、やる気が感じられる。「KEIRINグランプリ2025」を見据えた戦い。果たして、誰が優勝するのか。今年1年を占う意味でも楽しみである。

Text/Norikazu Iwai
Photo/P-NAVI編集部

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岩井範一

Perfecta Naviの競輪ライター

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