2025/02/24(月) 20:15 0 1
2025年2月24日 豊橋競輪
大阪・関西万博協賛
第40回読売新聞社杯 全日本選抜競輪G1(最終日)
今年最初のG1「第40回読売新聞社杯・全日本選抜競輪」が豊橋競輪で21日より開催され、決勝の日を迎えた。
シリーズはし烈な争いとなり、郡司浩平や新山響平、平原康多らS級S班の5名が二次予選、準決勝で敗退する展開に。その混戦の中でも存在感を示したのが、古性優作と脇本雄太がけん引する近畿勢で、準決勝に12名、決勝には古性、脇本、寺崎浩平ら6名が進出して他地区を圧倒した。また、その快進撃に応戦したのが眞杉匠と深谷知広で、巧みな戦略と強じんなパワーで勝ち上がりを決めた。
近畿が別線を選択したことでも注目を集めた決勝は、眞杉が突っ張り先行で主導権を握ると、終始タイミングを伺っていた寺崎浩平が最終2コーナーから仕掛け、それを追走した脇本雄太がゴール前でかわして優勝のゴール。2024年11月の競輪祭以来、9回目のG1制覇を果たした。この優勝で、脇本はグランドスラムを達成(22年の新田祐大に続く5人目)。また、グランプリ優勝と6つのG1優勝を示す「グランプリスラム」も同時に達成。6つのG1制度(1994年10月以降)でのグランプリスラムは史上初の快挙となった。
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【最終日・12R=S級決勝】
1/古性優作(SS・大阪100期)
2/吉田拓矢(S1・茨城107期)
3/深谷知広(S1・静岡96期)
4/南修二(S1・大阪88期)
5/眞杉匠(SS・栃木113期)
6/村田雅一(S2・兵庫90期)
7/寺崎浩平(S1・福井117期)
8/三谷将太(S1・奈良92期)
9/脇本雄太(SS・福井94期)
【レース展開】
誘導以下、5眞杉-2吉田、7寺崎-9脇本-8三谷、1古性-4南-6村田、3深谷で周回。まず古性が動いて前団に並びかけると、赤板で眞杉が突っ張り、古性は3番手、寺崎は6番手の隊列に変わる。打鐘過ぎに最後方の深谷は内からポジションを6番手まで上げる。眞杉がペースを上げて先行態勢に入っていくと、最終2コーナーから寺崎が捲り、3番手の古性も捲りを仕掛ける。最終BSで古性の捲りに合わせるように、眞杉マークの吉田が捲りで抜け出しを図るが、大外を寺崎が捲りで飲み込んでいく。寺崎を追った脇本が、直線で鋭く差し切り優勝のゴール。2着に寺崎で福井ワンツー。3着に深谷が入線した。
【全日本選抜競輪G1・決勝結果】
2車単9-7 4,010円(22番人気)
3連単9-7-3 27,210円(100番人気)
決まり手:差し-捲り
優勝/脇本雄太(SS・福井94期)
※チャリレンジャー(スポンサード選手)
今回成績/特9・二2・準3・決1
次走出場予定/ウィナーズカップG2(伊東温泉/3月20日〜23日)
(グランプリスラム達成は)腰の治療や練習不足などを含め、かなりキツい状態での戦いだと思ったのですが、近畿の仲間に助けられた開催だったと思っています。
準決勝のラインや27人中12人が勝ち上がったことで、そう思っています。
4日間を通して、腰の痛みの不安はなかったのですが、自転車の進みなどで不安が大きかったです。G1を獲りはじめて、ここまでは短かったと感じています。
レースは、寺崎(浩平)君を信じて臨みました。打鐘で、(寺崎が)仕掛けるかなと思ったのですが、構えたので、どこからカマシに行っても、仕掛けに付いていけるようにと思っていました。
(最終2コーナーは)踏み始めで(寺崎と)車間が空いてしまい不安だったのですが、追いついてからは抜けるかもと思いました。最後は、内側がすごく伸びている雰囲気だったので、少し早めでしたが、外に踏み出し勝負しようと。
いつもスロースターターなのですが、スタートダッシュが決められて嬉しいです。このあとは、1人でも多く近畿勢が乗れるように頑張っていきたいと思います。また、寺崎君は、最初に連携したオールスターから4戦も一緒にG1の決勝を走っているので、本当に心強い後輩だと思っています。
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【グランドスラム達成選手】
井上茂徳(佐賀41期・引退)1988年6月7日達成
滝澤正光(千葉43期・引退)1990年11月27日達成
神山雄一郎(栃木61期・引退)1999年3月30日達成
新田祐大(福島90期)2022年10月23日達成
脇本雄太(福井94期)2025年2月24日達成
【グランプリスラム達成選手】
脇本雄太(福井94期)2025年2月24日達成
※6つのG1制度(1994年10月以降)
【脇本雄太のGP・G1優勝開催レポート】
KEIRINグランプリ(2022年平塚)
日本選手権競輪(2019年松戸)
日本選手権競輪(2022年いわき平)
高松記念記念杯競輪(2020年和歌山)
オールスター競輪(2018年いわき平)
オールスター競輪(2022年西武園)
競輪祭(2024年小倉)
寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(2018年前橋)
寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(2020年前橋)
全日本選抜競輪(2025年豊橋)
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\最終日注目レース・ピックアップ/
【最終日・1R=S級一般】
「3連単35万円台の高配当決着」
1着/町田太我(S1・広島117期)
※チャリレンジャー(スポンサード選手)
今日は、後ろからおさえて駆ける。(伊藤)颯馬さんとの先行争いかなと思っていました。今日は、まわりが見えていましたね。颯馬さんに連れて行ってもらうような形で全然ダメでした。奈良記念が終わってから、大臀筋の痛みがぶり返したシリーズでしたが、日に日に感じは良くなってきたと思います。しっかり治して、次に向けたいです。
【最終日・2R=S級一般】
「G1勝利、最年長記録を更新」
1着/山口富生(S1・岐阜68期)
思った以上にレベルが高くて、毎日、何をやっているか分からない状態で、最終日は不安の中で走りましたが、(北津留)翼が頑張ってくれました。長い距離をもがいてくれたので、けん制する余裕がありました。(北津留翼)クラスは、踏み直しが強烈なので、遅めに思いきり踏ませてもらいました。初日は、(山口)拳矢や(浅井)康太など中部地区の軸を飛ばしたらいかんと思って緊張の方が大きかったですが、置いていかれたので、シリーズが不安になりました。中部の黄金時代を経験してきて、今回は6名の参加で一番少ない地区。地元では、G1に出られる選手をいっぱい送り込みたいと思って若手にはっぱを掛けています。3年、5年ペースで指導をやっていきたいと思っています。気持ちの続く限りは、できる限りのことを一戦一戦、頑張りたいと思います。
【最終日・7R=S級特選】
「次は上手く調整して臨む」
1着/松井宏佑(S1・神奈川113期)
※チャリレンジャー(スポンサード選手)
引かないで、レースの流れでまわってきた位置でと、思っていましたが、意外に踏まされて後ろの方がどうなっていたのか分からなかったです。自分は、しっかり叩き切るだけだと思っていたので、良かったです。いろいろと作戦は考えていましたが、いいレースができました。調整も上手くいっていなかったですが、練習不足ですね。次はウィナーズカップがあるので、上手く調整したいと思いますし、南関東のいい流れを崩さずに、決勝を目指していきたいと思います。
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【今開催の開催レポート】
前検日・初日・2日目・3日目
(P-Navi編集部)