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「たとえ嫌われても」競輪界の“頂” グランプリだからこそ必要な気持ち

2021/12/27 (月) 00:00 24

グランプリを二度制覇している浅井選手が説く“競輪界最高峰の舞台”(撮影:島尻譲)

 ようこそ【ASAI☆LAB】へ

 これを見たあなたは得をする!!

 2021年のコラムは今回で最後となりました。

 公営競技では“ボートレースグランプリ”そして“有馬記念”とビッグレースが終わり、残すは“KEIRINグランプリ”だけです。ボートレースや競馬で勝った人も負けた人も、最後のひと勝負をしてみてはいかがですか??

 僕は責任とりませんが…(笑)。

 今回のテーマは【KEIRIN グランプリ】です。

〜嫌われてもいいから攻めること〜

 競輪界の締めくくりといえばもちろん12月30日に行われる“KEIRINグランプリ”です。私は、24日の17時をもちまして予備選手となりました。

 ファンの皆様には残念なお知らせとなりますが、出場予定をしていた久留米(F1)は斡旋取り消しとなりました。ファンの皆様、そして久留米競輪施行者様にはご迷惑をお掛けしますが、今後ともよろしくお願いします。来年の久留米記念は待機しておきますので是非(笑)。

 さて、話を戻していきましょう。

 “グランプリ”は、走る選手も車券を購入するお客様も、一年を振り返って考える必要がある。誰がどのようにタイトルを獲ったのか。誰がどのような気持ちで走るのか。先頭を走る選手の気持ちはどうなのかを読む必要があります。

 それが“頂”への最短コースになるはず。

誰がどのような気持ちで走るのか…先頭の選手の気持ちはどうなのか…(撮影:島尻譲)

 先日記者会見で並びが発表されました。

 北日本の2人は郡司へ。

 関東3車は宿口が番手になった。この並びは普通に予測できたこと。

 あとは松浦と清水。前後の連係が気になりましたが、若い清水がラインの先頭に。

 そして、単騎の古性となりましたね。

〜レースについて〜

 まずは誰が“先行”するのかを考える。その次に誰が“汚いレース”をするのかを考える。最後は誰が“嫌われてもいい”と思う気持ちを持っているか。

 昨年のグランプリ、脇本の番手で平原さんは優勝を逃した。コメントには横の動きの話もありましたが、あれはタイミング、セッティング、自転車の操作ミスのようにも見えました。その前のホームストレッチでの動きを見ると、きついのではないかとも思える乗り方をしていた。そして、ゴール前。泥臭い気持ちになれていたのだろうか? 今年はそれを踏まえて走るはず。

 郡司、古性、清水は横の動きでも遠慮なく動けるかどうかが勝利への道に繋がると思う。

 そして吉田、焦って先行する必要はない。なぜかといえば、他のラインの先頭選手は“獲りたい”という気持ちを少なからず持っているはずだから。そうなれば好きなタイミングでいける。

 結果、誰が勝つかはわかりませんが、9選手は全てのことを頭に入れ、作戦を考え、行動に移す。

 『仕掛けなければ』『切り替えれば』『早く抜きにいけば』嫌われる可能性がある。『横に動いての失格』もお客様に嫌われる可能性がある。しかし、人生において一度獲れるか獲れないかのレースだからこそ、選手はそのギリギリを攻める必要があると私は思います。今年最後のビッグレース、競輪ファンが楽しめるレースを9人にはやってほしい。私も今からワクワクしています。

 もう一度出場…いや、獲れるよう2022年からも真剣勝負していきます。

また頂点を獲るために…2022年も真剣勝負!(提供:島尻譲)

2021年、最後に

 今年1年間たくさんの応援ありがとうございました。もう37歳の“おじさん”。

 いや…まだ37歳の“おじにぃ”は努力し続けます。世代に関係なく、競輪ファンのみなさんと色んな事を乗り越える努力をこれからも一緒にやっていけたら僕は嬉しいです!!

 2022年は立川記念(追加参戦)から走りますので、本場まで来てください。

 皆様にとって良い年になることを祈っています。良いお年をお迎え下さい。

(※文中敬称略)

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浅井康太

Asai Kota

1984年、三重県生まれ。日本競輪学校90期卒、ホームバンクは四日市競輪場。2005年7月松坂競輪場にてデビュー。第20回寛仁親王牌(GI)で特別競輪初優勝を決めた。その後もKEIRINグランプリを2度制するなど競輪界の中心選手として活躍、中部を牽引する存在としていまなお進化を続けている。キーワードは「KEEP LEFT」

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