2025/07/08 (火) 18:00 5
昼は競馬、夜は競輪。函館空港からわずか10分の場所に、ネオンと歓声に包まれた“大人のワンダーランド”がある。それが函館競輪場だ。芝を駆けるサラブレッドを見送ったら、夜風とともにバンクへ行こう。初心者でも迷わないアクセス情報、快適観戦エリア、そして名物B級グルメまで一挙に紹介する。(netkeirin編集部)
函館空港からは車で約10分。市電やバスを利用しても20分ほどで到着できる、アクセス抜群の立地だ。昼間に訪れた函館競馬場からはわずか2.1km、車で約6分という近さで、競馬から競輪へ“ハシゴ観戦”も難なくこなせる。エントランスでは、オールスター競輪ファン投票1位、古性優作選手のサインが来場者を出迎えてくれる。
① 一般席(1F・2F/無料)
ふらりと立ち寄れる一般席は地元客にも観光客にも人気。特に2階は大きなガラス越しにバンク全体を見渡せる特等席で、静かにレースに集中できる。
② 特別観覧席(3F/400円)
モニター付きのテーブルでじっくり車券検討派におすすめ。スタンド全体を俯瞰でき、ラインの動きが一望できる。
③ ロイヤル席(4F/席貸2,000円・部屋貸10,000円)
貴賓室さながらの最上階。静寂と贅沢を独り占めしながらレース観戦ができ、まさに“大人の自由時間”。
④ テレシアター(2F/無料)
225インチの大型スクリーンと音響設備を備えた320席のホール。市民イベントにも利用される地域密着型スペースで、迫力の映像と歓声を共有できる。
⑤ フードコート
大きなガラス張りの窓越しすぐ先がバンク。食事を楽しみながら目の前で迫力あるレースを体感できる。
観戦の合間にぜひ立ち寄りたいのが、メインスタンド1階のファーストフード店「プリンス」。創業62年、変わらぬ味とあたたかな接客でファンに愛される老舗だ。
「一番人気は焼きそば。桁違いに出るんです」と笑うのは60年以上前からここで働く野塙(のばな)よし江さん。立ちのぼる香ばしいにおいが、列に並ぶ常連ファンの胃袋を刺激する。焼きそばと後味さっぱりのカツカレーが「プリンス」のツートップメニュー。夏場はソフトクリームも人気で、季節ごとに味のラインアップを変える心配りもうれしい。
そしてなんと言っても「プリンス」最大の魅力は“人情”だ。観光客からは“スターがいるみたいだね”と茶目っ気たっぷりに声が飛ぶこともあり、笑顔が絶えない。常連は店員との何気ない会話を楽しみに足を運び、時には差し入れが届くことも。コロナ禍や場外のみの開催で客足が減ったときも、そんな“また来るよ”のひと言が店を支え続けた。
「プリンスに来ると元気になる」
その思いを胸に、今日も焼きそばの香りと笑顔がスタンドを満たしていく。こうしたやさしさが競輪場全体にあふれているのも、函館ならではの魅力だ。
レースが始まると、ネオンの灯りがゆらめき、バンクが幻想的に浮かび上がり、非日常の幕が静かに開く。テンポは昼の競馬よりも速く、1レースごとに気持ちがリセットされるから、車券を買っても買わなくてもつい最後まで見届けたくなる。惜しい展開にハラハラし、レースが終わったあともふっと胸が熱くなる。そんな夜がある。これが“ナイター競輪”の魔力だ。
まとめ:函館競輪場は“夜のワンダーランド”
アクセス◎:空港から10分、競馬場からも車で6分
臨場感◎:光と音に包まれバンクを駆けるスリル
安心感◎:指定席・テレシアター・地元のやさしさ
グルメ◎:「プリンス」の焼きそばとカツカレーは必食
エンタメ◎:テンポと展開が裏切るおもしろさ
昼は海風と芝のレース、夜はネオンとバンクのスリル。五稜の街に灯る光の中で、あなただけの“夜の物語”を探してみてはいかがだろうか。旅の思い出に、“ちょっと寄り道”しませんか?
日本最北の競輪場であり、ナイター競輪発祥の地・函館競輪場では、8月12日から17日にかけて「オールスター競輪(G1)」が開催される。キャッチコピーは「真夏の頂点を決めようぜ」。メインアンバサダーには、地元・北海道出身の松岡昌宏さん。熱気に包まれる夏の夜、光と歓声のなかで、新たな“夜の物語”が生まれる。
netkeirin取材スタッフ
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