2025/02/08 (土) 08:00 5
怒涛の記念ラッシュが続き、息つく暇もなくあっと言う間に2月へ突入した。勝ち上がりの段階で波乱含みのレースになったりして、堅いところもついつい妄想が入って自滅する羽目になったりした…。月が替わり、流れを変えるには春日賞しかない! 33バンクで直線が短い。よっぽど展開がなければ“交わしの交わし”は出にくい。
日頃から車券は性格と一緒でひねくれているが、生まれたての赤ちゃんのような純真無垢な気持ちで狙っていこうかね。それができるかは心底自信はねえけど、我慢の日々を過ごすオレにできねえことはねえ…はず!ってことで参加メンバーをチェックしてみるべ!
S班は脇本雄太、古性優作の近畿ゴールデンコンビの参戦予定だったが、脇本が欠場になってしまったね。東日本からは平原康多、郡司浩平が参戦する。古性にとって盟友の欠場は痛いところだが、持ち前の機動力を生かした自在戦に切り替えれば、後手を踏む事はないはず。対戦相手からすれば、むしろこの方がやりづらさは倍増するってわけだ。
昨年は近畿が7人決勝へ進み、それぞれ別線を選択し細切れ戦になった! 近畿のガチンコ勝負は見応えあったし、結果は地元三谷竜生がまくり兄・将太とワンツーのドラマチックな幕引きだったね。今年も近畿勢が多く乗ってくれば、昨年同様の別線もあるかもね。そうなると郡司はどうするか? 位置取り重視の自力か、松井宏佑が決勝に乗れば連携だろうね。
一方、平原は佐々木悠葵を目標にレースを運べる利点がある。いずれにしろ「層の厚さ」を見れば近畿優勢のシリーズになり、レースも中心になってこよう。さらに、3連覇が掛かる地元三谷竜生だが、近況の成績はいささか不満に思える。だが、近畿勢が連携し盛り立てれば地元3割増以上の踏ん張りを期待できるが、はたして。
妄想は市橋司優人を一番手に挙げてみたい。縦脚の鋭さで1着量産中。流れでまくりも期待できる。また、宮崎大空が好調をキープし、上昇気配だね。混戦一発の破壊力が魅力的だしライン決着か逃げる番手と絡め狙うことができる。
さらにここ奈良バンクなら積極的な走りをする城戸俊潔がおもしろい。最後に五十嵐綾を挙げてみる。近況は逃げても精細を欠く惨状だが、本来の自在戦に戻してくれれば、思わぬ高配当にありつけるべ! あれ? 生まれたての赤ちゃんのような純真無垢?と書いたが、跡形もなく消えちまってるし、この性格は直んねえかも…(笑)。
妄想レースはオープニング1Rにする。いつもの通り並びの整理から。①梶原海斗-⑨宮崎大空-⑥森山智徳の九州ライン、②佐々木豪-⑦阿竹智史の四国コンビ、関東コンビは③武田亮-⑤小林令、南関コンビは⑧菅原裕太-④佐藤壮となって細切れ戦。初手の位置取りで流れが大きく変わるメンバー構成になっておもしろいね。
さて本線から展開を予想してみるべ。スタートの早い小林が取り、武田が前受けからになる。枠なりで梶原が続き、佐々木がこの後を追う。菅原は後方になるってわけだ(⇐③⑤・①⑨⑥・②⑦・⑧④)。
この展開なら菅原が切り、佐々木が切って、梶原が叩いて逃げる。番手宮崎がぬくぬく回り差しライン決着⑨-①を大本線に、宮崎の頭から佐々木の強襲に突っ込む阿竹と森山の流れ込み⑨-②⑦⑥を押さえれば良いね。
では妄想に取り掛かる! スタートを梶原が取り、これを佐々木が追い、この後ろに武田、最後方が菅原となる。こうなるとやっぱり菅原が先に押さえるしかない。そこを武田が叩いて主導権を取る。佐々木がそこを押さえにいっても武田は突っ張るはず。そうなれば佐々木は梶原の外でへばり着きもつれちまうし、前で決まる公算が大(⇐③⑤-⑧④-②⑦-①⑨⑥)。
武田の逃げを小林がしっかりガードし、押し切りが有力なんだが、菅原が自力自在だし任せた佐藤も侮れんのよ。菅原が後ろからくる佐々木、梶原に合わせ先に仕掛ければ佐藤は内を突くし③-⑤④⑧が軸になるが、どうも釈然としねえ。いつものボックス③④⑤⑧で妄想〆とするべ。
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。