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吉井秀仁の妄想先取りレース実況

【玉藻杯争覇戦予想】全日本選抜を占う意味で重要な一戦! S班・新山響平はここで不安を一掃しておきたい

2025/01/30 (木) 08:00 4

ツキに見放された日

 ツキに見放される日ってあるんだよな。近所のおじさん4人でちょっと遅れた新年会をやることになった日のこと。昼間は暇だし、たまには車でも洗うかとガソリンスタンドへ向かった。これが大誤算。洗車場がやたら混んでいる。「平日だぞ? どうしたんだ」と仕方なく順番待ちをして、たいぶ待ってやっと自分の番になり洗車終了。ついでにガソリンを入れ、クレジットカードで支払い、家に向かった。

 帰路でふと気になって「あれ? カードどこにやったかな」とポケットを探すが、ない。カバンにも、ない。ガソリンスタンドでトイレを借りたときか、支払後にポケットに突っ込んだつもりが落としたのか? クレジットカードだ、とにかくヤバい…! 家に帰って、怖いカミさんに事情を話すや否や「アンタさぁ!」と案の定、始まったよ。速射砲みたいな口撃が止まらない。カミさんはこういう時はスプリンタータイプではなく、ジアシンター(地脚型)に変身し、とにかく小言が長い。

 なんやかんやでカードは止めて事なきを得たけど、この日のツキのなさは、まだ続く。夕方になり新年会へ。いつもの町中華へ向かうと、まさかの「予約で満席」だと。いつも空いてる店なのに何で今日に限って…! 仕方なく焼鳥屋へ向かうも、まさかの定休日。どこもかしこもアウトじゃねえか!「もうどこでもいい!」と飛び込んだ居酒屋で、飲み放題コースに突入。『こうなりゃ意地汚く飲んでやる!』って感じで、4人でグダグダになるまで飲みまくった。

 さて、帰るかと外へ出てびっくり…! なんと、町中華が火事になってるじゃねぇか!「もし、あの店に入れていたら……」と考え、ゾッとした。4人で「この中の誰かに強運の持ち主がいたに違いねえ」とか言い合いながら、家路についたよ。さて、ここまでツイてない日があったんだから、高松の玉藻杯争覇戦でドカッとツキを使ってやろうじゃねえか!

全日本選抜を占うシリーズになり得る

 その玉藻杯争覇戦だが、当初はS班の脇本雄太、新山響平、清水裕友の出場が予定されていたし、白熱したレースが期待できると楽しみにしていた。だが、脇本雄太と清水裕友の欠場のアナウンスを受け、正直残念な思いにかられた。しかし、代わりに郡司浩平に伊藤颯馬が追加参戦!

 地元地区は犬伏湧也が迎え撃つ形だが、これで自力型の戦いは激戦必至になったな。一方で松谷秀幸、南修二、さらには香川雄介、成田和也、諸橋愛といった“しぶといマーク陣”が顔を揃えており、こちらも充実感がある。

 気掛かりに思うのは初戦を走り終わった新山。前走でやや不安を感じたのはオレだけではないはず。だが、このまま低空飛行を続けるようなことはないだろうし、脇本不在で存在感を発揮しやすく巻き返しが期待できる。間近に迫る全日本選抜を占う意味でも、それぞれが踏ん張りどころになるシリーズだろう!

まくり追い込みにキレのある選手たちを狙いたい

 さあ、妄想へと目を向けてみようかね。直線が長いし、まくり追い込みにキレのある選手をピックアップしたい。妄想枠外の存在だが、山賀雅仁だ。目標に恵まれれば突き抜け、もつれたら縦脚を使い自在戦もあり。勝ち上がりの段階で人気薄になれば、強襲劇で大物食いがありそう。

 さらに地元地区の福島武士と久米康平だ。地元地区の記念は気合いが入る。ベテランともなれば気合いの空回りもなく、確実にチャンスをモノにしてくる。また、ダッシュ系の安倍大成だ。逃げたら厳しいが、脚をためて大外強襲ならチャンスがあるはず。そしてベテラン石毛克幸の縦脚は侮れない。前がもつれればまくり一発が炸裂し、ライン違いの高配当が期待できる。

地元勢が人気になりそうな8R、前受けは誰になるのかで変わる決着

 初日に狙う妄想は8Rをいこうかね。まずは並びの整理からだ。⑨久米康平-①福島武士-⑥富弥昭で中四国ライン、②金子哲大-④鰐淵圭佑の関東コンビ、③簗田一輝-⑤石毛克幸の南関コンビ、⑧金ヶ江勇気-⑦原井博斗の九州コンビで細切れ戦だ。徹底先行が不在となれば混戦。初手は簗田がスタートを決め前受けから。ここに久米が続く。金子、金ケ江の順でいくはず(⇐③⑤・⑨①⑥・②④・⑧⑦)。

 勝負どころで金ヶ江が押さえ、金子が叩く。そこを久米、福島で仕掛けて⑨=①、ここに石毛、原井の縦脚を絡め①⑤⑦⑨ボックスで本線としたいね。

 さて妄想だが、福島がスタートを決め久米の前受けからになった時だよ。枠なりで金子、簗田、金ヶ江の順になる(⇐⑨①⑥・②④・③⑤・⑧⑦)。金ヶ江が切り、簗田が押さえ、金子が叩いて主導権。久米は後方でどっかり構えるってわけだ。そうなれば簗田がまくり、石毛が差し切っての⑤-③、金子の残り⑤-②、金子から切り替える鰐淵へ⑤-④が妄想〆になる。

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吉井秀仁の妄想先取りレース実況

吉井秀仁

Yoshii Hidehito

千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。

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