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毒熱!闘う競輪記者マッチーが行く!

携帯の不正持ち込みの問題について

2024/11/23 (土) 17:15 11

レースを走る競輪選手と声援を送るファン(提供:チャリ・ロト)

 JRAの騎手の携帯電話の持ち込み問題。これは競輪記者をやっていると不思議な現象に思える。

 ボートレースや競輪は、公営競技の本質を踏まえて、かなり厳格だ。もし、レースで不正行為をやろうとしても、これだけ映像が流れていては、個人的に不可能だと思っている。昭和の人間達と違い、今の若者気質を考えても、9人全員に話しをつけられるはずはない。人情味のある競輪さえなくなっているのに、不正が分かっていて他人に加担するなんて考えられない。確かに、大相撲で「星の貸し借り」と言う隠語もあるが、公営競技ではあり得ない世界。

 "旅打ち"と言う言葉があるが、今は各地の競輪場を巡り、車券を買ったり、グルメを楽しんだりする用語になっているが、昔は違った。競輪選手と一緒に夜行列車に乗り、場外発売がなかったから選手を追い掛け、車券を買う用語だ。もしかしたら、旅の先々で選手と仲良くなったかもしれない。それも古き良き時代の話だ。

 競馬の世界がどうなっているか詳しくないが、騎手は土曜日に京都、日曜日に東京と言う騎乗もある。この時点で次の日の出走表は確定しているし、もし第三者に連絡したければ、出来るはずだ。不正レースと携帯電話のやり取りの因果関係は分からないが、"ルールは守らなくてはいけない"と思っている。そこが、今回の携帯問題の"本質"だ。

 世間から叩かれアンチの多い俺でさえ、最低限のルールは守り、仕事をやっている。時代に逆行するルールと一部意見もあるが、ルールの存在は、必ず理由がある。

 競輪界は車に携帯電話を置き忘れた丈でもペナルティーが過去にあり、長期の斡旋停止もあった。2003年の一宮オールスターで、亡き手島慶介さんは、携帯電話の持ち込みで1年の斡旋停止。最終的に不正行為はなかったとみなされたが重たい処分だった。丁度、記者も取材に行っており、帰りの尾張一宮駅で一緒になり記者の顔を見て、苦笑いしていたのを思い出す。

 1年の斡旋停止の間に、実家のうどん屋で、自らうどんを打っていたが、記者も何度か食べに行った。その度に「自分が不注意な行動で迷惑をかけたが、絶対、悪い事をやっていない!」と聞かされた。顔もいかつく、ゲリラ戦の走りだったが、心の優しい男だった。

 競輪は基本、大部屋で団体行動。4人部屋だとかであり、相互監視の良さもあるだろう。佐藤慎太郎選手に聞いてみたが「他の競技の事は分からない。ただ、競輪界は、上部団体も、我々選手も厳格だし、意識が高いんじゃないかな。例えばBluetoothの通信機能がついたものも許されていない。お客様があっての競輪界だし、ファンに疑われる様な事が一番いけない。ファンからの大事なお金で、賞金も戴き、ファンとの信頼関係で競輪は成り立っていますから」。

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毒熱!闘う競輪記者マッチーが行く!

町田洋一

Machida Yoichi

基本は闘うフリーの記者。イー新聞総合プロデューサー、アオケイ・企画開発パブリストの肩書きも持つ。自称グルメでお酒をこよなく愛す。毒のある呟きをモットーにして、深夜の戯言も好評を得ている。50代独身で80代の母親と二人暮らし。実態はギャンブルにやられ、心がすさみ、やさぐれている哀しき中年男である。

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