2022/10/18 (火) 06:00 38
⑤郡司浩平
南関の絶対的なエース。我々に対して常に真摯に対応してくれ、気分のムラもなく、誰もが認める人間性の素晴らしさ。もう少し、リップサービスも期待したいが、それも性格なのかも。これは何度も書いてきたが、引退した父親は、昭和のザ・競輪選手。あの個性強い親父から、なんで、こんな好青年が生まれたのか不思議(お父さんも、それを認めていた)。綺麗に捲らせたら日本で一番。ただ、共同通信社杯では、逃走劇での優勝。人情味ある競輪も身にしみているし、今節は不参加だが、深谷知広との連係は名タッグになりつつある。10月11日現在、賞金順位は5位だし、グランプリ出場は当選確実の位置。
③松浦悠士
ファン思いで、競輪界全体の事を考えている輪界最強戦士。ハードなスケジュールを縫って、全国のサテライトでトークショーを引き受けている。クレバーな走りで、先行、捲り、イン粘りと何でもこなせる。古性優作とも違う、計算尽くされた自在戦はスーパーコンピューター並み。打倒、ワッキーを常に考えているが、脇本雄太不在のシリーズなら思う通りに走れそう。かつてのスターは、ビッグレースを優先するスケジュールで走っていたが、松浦悠士の良いところは、どんな状態でも欠場せず走る事。落車して敗者戦回りになっても、帰らず走るのは若手の鏡。清水裕友との前後は現時点で微妙だが、残りのG1で、清水裕友をグランプリに送り込む事も使命になっている。
④清水裕友
⑦佐藤慎太郎
全国の自力選手がラインだし、ほぼ全てのトップ自力選手と連係している。これも慎太郎先生ではないと出来ない芸当だ。頭の回転が早く、下手な芸人よりトークは面白く、それでいて超一流のマーク選手。「限界? 気のせいだよ!」のオリジナルTシャツは、メガヒット。どこの競輪場に行っても、多くのファンが、このTシャツで応援していた。本人曰く、ロイヤルティーは貰っていないそうで、ファンが喜んでくれればの一念。アンチのファンに対しても、きちんと対応しているし、そこも大人の男。今年は早々とグランプリ出場が当選確実。初日の日本競輪選手理事長杯は、グランプリ同様、郡司浩平との連係になるだろう。先日、岡山の三宅伸選手が引退。同じディリースポーツがスポンサーだし、評論家枠を考えても、当分、引退はないだろう。
①古性優作
近畿の行き神様で、殿上人の村上義弘が引退。これから脇本雄太と古性優作で、新たな近畿の競輪を築いて行く。若きリーダーとしての理想像を掲げて、走りだけでなく、近畿の競輪を引っ張って行く。ワッキーがいなくても強いところを魅せるのが古性優作の走り。あと20年は古性時代が続くし、ハンドル捌きの上手さからも大怪我はしないだろう。強引さだけでなく、最近は走りに柔軟さも出て来た。常に車券を買いたくなる選手の筆頭。
⑨守澤太志
北日本のマーク屋の序列を考えた時に、佐藤慎太郎の2番手に甘んじているが、慎太郎を超えた時に、守澤時代がやってくる。コツコツ稼いだ賞金は7100万円あり、賞金順位で第7位。優勝を狙うより、親王牌と小倉競輪祭で表彰台に乗る事を優先して、上積みを図る。昨年のグランプリと初日の理事長杯は同じメンバー。グランプリでは郡司浩平、佐藤慎太郎の後ろを回ったが、同じ選択をするか、古性優作に行くかも注目される。
②平原康多
不思議と、この大会に縁がなかったが、昨年の弥彦開催で優勝。悪いジンクスはなくなったし大会連覇を狙う。最近、本人は腹黒キャラを演じるが、みんなが思っている平原康多像で間違いない。だけど、40歳を過ぎ、良い人に見られるのが疲れてきたのかも。こちらサイドとしては有り難いし、自虐ネタを、ぶっ込んでくれる様になってきた。ダービー、オールスター、グランプリと大きなビッグレースを獲っていないが、今年こそ、悲願のグランプリ優勝を目指して、今節も大事に走って行く。
⑧吉田拓矢
弟2人の話しの面白さに比べて無骨な姿勢を貫く。これは引退した父親に似たそうで、弟2人は母親に似たとか。ガムシャラに駆けると言うより、捲りでカッコ良く勝ちたいと言う走りが多い。ツボに嵌まると捲りは鮮やかだが、勝負どころで別線を出させてしまう失敗レースが欠点。大胆さもあるが、まだ脆さもある。もちろん、単なる引っ張り屋の存在ではないし、勝つ走りでも構わない。ただ、関東の若手も育ってきたし、自分で魅せて後輩を育てる事も大切だろう。
⑤宿口陽一
今年はS班としての期待に応える事が出来ていないが、本人は、意外にも意気消沈していない。本来なら、平原康多の後ろの方が、精神的にも、着を考えた時にも、楽でベストだが、敢えて志願して前回りのケースも多かった。これは、ある意味の気持ちの強さ。昨年のナイターGIIIでは、圧倒的な強さを魅せて優勝している。相手関係が楽だったが、バンクとの相性は抜群。グランプリ同様、吉田拓矢、宿口陽一、平原康多になるのか、番手、3番手が逆になるのか、それを考えるだけでも楽しい。
町田洋一
Machida Yoichi
基本は闘うフリーの記者。イー新聞総合プロデューサー、アオケイ・企画開発パブリストの肩書きも持つ。自称グルメでお酒をこよなく愛す。毒のある呟きをモットーにして、深夜の戯言も好評を得ている。50代独身で80代の母親と二人暮らし。実態はギャンブルにやられ、心がすさみ、やさぐれている哀しき中年男である。