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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【筋肉診断】火の国杯争奪戦に出場する松岡辰泰選手を解説!

2022/09/29 (木) 12:00 6

加藤慎平の「筋肉診断」。今回は久留米競輪「火の国杯争奪戦(GIII)」に出場する松岡辰泰選手を解説する。

⚫︎松岡辰泰

撮影:島尻譲

撮影:島尻譲

 公式プロフィールでは身長165cm、体重は74kg。GIレースで自力で戦っている選手の中では小柄な部類に入る。しかし体重、筋量は充分で、パワー負けする印象は無い。

 身長が低めな分、四肢(腕と脚の長さ)は短めだが骨格のバランスは良い。常に自転車との一体感があるフォームだ。

 得意戦法は捲りな印象もあるが、アマチュア時代はスクラッチや競輪が専門だった。純粋な脚質は中長距離寄りなのかもしれない。まだデビュー2年たらずだが、位置取りや捌きもソツなくこなすので、番手戦も苦にしないはずだ。

 松岡選手が所属する熊本選手会は、全国的にも選手層が厚い。素質あふれる20代の自力選手がうじゃうじゃいる。嘉永泰斗選手、上田尭弥選手、松本秀之介選手、そして松岡辰泰選手。さらには自在型の瓜生崇智選手など、実に熊本の未来は明るい。

 そして今回は“熊本市営”久留米記念と言うことで、熊本勢は地元戦として挑む形だけに、まずは何人の選手が決勝戦に乗れるかが鍵になってくる。

 地元斡旋がここまで自力選手だらけになると、勝ち上がりの段階で二段駆け体勢になり、先頭が勝ち上がれなくなる可能性も。

 戦力が揃いすぎているのも考えものか…。ただそんな中で、重要な役割を果たすのはやはり松岡選手だ。

 ラインの先頭で走る事も出来る。さらには番手で自力選手をアシストしラインの司令塔としてガイドする事も出来るのだ。松岡選手に掛かる期待は非常に大きいだろう。

⚫︎本レースで注目すべき選手は…?

 SS級選手に松浦悠士選手、郡司浩平選手の名前がある。当然この2人が本命になるだろう。

 地元熊本勢をはじめ、九州には荒井崇博選手、北津留翼選手など充分な戦力が揃った。昨年は嘉永泰斗選手の前で北津留翼選手が先行するウルトラCが飛び出したが、今年も総合力で立ち向かう事が予想される。

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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

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