閉じる
吉井秀仁の妄想先取りレース実況

【アジア・アジアパラ大会協賛競輪予想】志田龍星を中心視するも高配当連発のシリーズに思えてならない

2025/10/16 (木) 08:00 1

昔の仲間の店へ

 この前、富山競輪で解説の仕事に行ってきた。解説はもちろん“ヒデ流”。自分なりにやりきって楽しく終わり、昔バイクでウロウロしていた感覚を呼び覚まし、下道で帰ることにした。道中でひとつ思い出したんだよ。“あの男”が安曇野で焼鳥屋をやってるって話を。

 ググってみたら評判もすこぶるいい。期待値MAX! 早速電話をかけたんだが、「オレオレ」って言った瞬間、ブチッと切られちまった(笑)。すぐかけ直して「店主さんですか?」って丁寧にしたら、やっと話が成立。20余年のブランクは電話じゃ埋められんな。

 店に入った瞬間、時間が巻き戻ったみたいに一気に距離ゼロ。瓶ビールで乾杯して、現役時代のくだらん話で盛り上がる。その合間に、頼んでもいねえ焼鳥や馬刺しがサッと出てくる。全国を股にかけて走った選手だからこそ、うまいもんを熟知してるってわけ。だからこそ素材にこだわり、仕入れはさすが! しかも「これはこう食え」のレクチャー付き。

 気が利くよな、ホント。薦められるまま酒を煽れば、「この酒は…」とウンチクも飛んでくる。オレはうなずく専門だが(笑)。さらに写メを見せられりゃ、OB選手がズラリ! この男の人脈、半端じゃねぇ。懐かしい面々の変わり果てた姿を見ながら、「お互い老けたなぁ」なんて思いつつグラスを重ねる。あっという間に時間は過ぎてお開きとなった。

「酒房 達」を切り盛りする藤本達也さん。小さな店を守りながら、あの頃の匂いを残してる。またいつか、ふらっと寄らせてもらうさ。

志田龍星と纐纈洸翔を中心に見るが混戦は必至

 愛知は豊橋!「アジア・アジアパラ大会協賛」の開催だ。こりゃまた看板は立派。ただし、いつものようにS班不在のシリーズとなる。となりゃあ「みんなが主役!」って顔ぶれになるし、「どこから狙うか?」と悩むわけよ。

 そんな中から“これは”と思える選手をピックアップしてみる。まずは地元・中部から志田龍星! 機動力はGI、GIIでの走りを見れば一目瞭然。ここでも当然、中心格になるよな。そして地元の纐纈洸翔。最近は自力一本より自在寄り。志田との連携が決まれば上位進出はもちろん、あわよくば逆転Vだって夢じゃない。

 さらに、600勝を達成した大ベテラン・伏見俊昭!縦脚はいまだ健在。直線の長いこのバンクなら、大外強襲Vゴールもある。

 関東勢では吉田有希の先行力。これを出し切れば好勝負。ただし援軍が欲しいところだ。山岸佳太がその役目を担う。むしろ吉田の逃げで山岸が抜け出して“ごっつぁん”の可能性大、なんて筋書きも見えちゃう。そして“ビッグモンスタージュニア”脇本勇希! タイミング良く仕掛ければ、あっさり突き抜ける力はある。これも要チェック。

 妄想を演出する選手だが、これはって選手が多すぎて迷う迷う…。2班格付けの小森貴大と簗田一輝はもはや“妄想枠外”だが、信頼度で言えば無視できない。それと岐阜の橋本優己&横関裕樹コンビも怖い。“地元3割増し”の鈴木伸之の伸び脚も軽視できん。

 さらに中嶋宣成の先行力、ベテラン白戸淳太郎の差し脚、山中秀将のまくり一発!ーーあぁもう、どこを切っても高配当の匂いしかしねえぞ、このシリーズは!

堅く見えるが高配当の展開も十二分

 さあ、妄想タイムといこうか。ここは一見手堅く見える7Rをチョイスしてみた。まずは並びの確認から。中部が⑨内藤久文-①鈴木伸之-④三宅裕武、南関は⑦簗田一輝-②石塚孝幸-⑤白戸淳太郎、そして九州が⑧堀川敬太郎-③佐藤健太-⑥山口龍也となっている。

 初手は佐藤が前を取りにいく展開。中部がその後ろ、簗田は構えて後方から。(⇐⑧③⑥・⑨①④・⑦②⑤)って並びがしっくりきそうだね。勝負どころ、簗田が切って内藤が叩き逃げれば、堀川がすかさず巻き返してもがき合い。展開が向くのは簗田。石塚と直線勝負、⑦=②に鈴木が佐藤の番手から切り替え⑦-①、ここを本線としとく!

 それにしても直線が長い。簗田が早めに行けば末が甘くなるし、石塚が庇えば白戸が突っ込んでくる。となれば②=⑤の強襲も十分。ちょっと捻るならこっちだね。

 もうひとつ妄想を膨らませるとーー。

 堀川が前受けから簗田が押さえにきたところを突っ張って、内藤を迎え入れる展開も。(⇐⑨①④・⑧③⑥・⑦②⑤)の形になる。ここで内藤がブン掛け、堀川が簗田に合わせて仕掛ける。鈴木がそれをけん制すれば、佐藤が強襲する番手車券①=③が浮かび上がる!ここを妄想の〆ってところでどうかね!


このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

バックナンバーを見る

質問募集

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。
あなたからコラムニストへの「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。

吉井秀仁の妄想先取りレース実況

吉井秀仁

Yoshii Hidehito

千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。

閉じる

吉井秀仁コラム一覧

新着コラム

ニュース&コラムを探す

検索する
投票