2022/05/13 (金) 18:00 23
netkeirinをご覧の皆さんこんにちは、平原康多です。前回のコラムから、武雄記念、ダービーと応援ありがとうございました。
今年のダービー、自分は2日目の特選からのスタートだとわかっていたので、少し強めに練習をして前検日を迎えました。
決勝までは3連勝。特別調子がいいわけではなかったんですけど、武雄記念から体調を崩さずにこれたのがよかったです。
1走目、2走目と連係したヨシタクとワンツーを決めることもできました。特に1走目の特選は本当に“2人で最高の競輪が出来た”と感じました! ヨシタクには「力を出し切れば本当に強いね」という感じのことを伝えました。
ヨシタクとはもう何度か一緒に飲みにいったりして、くだらない話から競輪の話まで色々しています。デビューした時から見てきて、力があるのはもちろん、強くなる選手の人間性であると感じているので、ヨシタクは関東で1番お手本であってほしい選手です。
決勝は4着でした。眞杉の準決勝までの先行力を観ていて、正直、脇本といい勝負になるように感じてたので、眞杉を“残したい”っていうか“残る力がある”と思っていましたね。だから最初から番手から出来る援護を考えていましたが…。脇本は、やはり1人だけ力が1つ、2つ抜けていると感じましたね。ただただ、力でねじ伏せられて、自分の力不足を感じました。
眞杉とは今回で2年連続、ダービー決勝での連係だったんですが、去年と比べて、単純に眞杉の力そのものが圧倒的についたと感じました。まさに関東のワッキーです。まだ出てきたばかりですし、開催の時に自転車の話をする程度ですが、これから色々とコミュニケーションを取れたらいいなと思っています。
最近の関東は、このようにとにかく若い選手が強くいい走りを魅せてくれるので、ベテラン勢も負けじと頑張って、それがラインですごい力になっていると思います。全体の気持ちが少しずつ繋がってきているのかなと思っています。
そういえば今回のダービーでは、清水と慎太郎さんの初連係も話題になりましたね。自分は、憧れていた選手は特にいなかったのですが、自分が憧れられる選手になれるように努力しなきゃ、と思っていました。競輪はその場その場でしっかりと役割があると思うので、その一瞬一瞬において自分も常に緊張感をもって集中して戦っています。
ダービー後にお腹を壊してしまい、予定していた函館記念は欠場することになりましたが、また全プロで元気な姿を見せれるように体調管理に努めたいと思います。
(※文中敬称略)
平原康多
Hirahara Kota
埼玉県狭山市出身。日本競輪学校87期卒。競輪選手・平原康広(28期)を父に持ち、その影響も受けて高校時代から自転車競技をスタート。ジュニア世界自転車競技大会などで活躍し、頭角を現していった。レースデビューは2002年8月5日の西武園。同レースで初勝利を記録。2009年には高松宮記念杯と競輪祭を制し、2010年も高松宮記念杯で勝利。その後もGⅠ決勝進出常連の存在感を示し、2013年は全日本選抜、2014年と2016年には競輪祭、2017年も全日本選抜などで頂点に輝く。最高峰のS級S班に君臨し続け、全国の強者と凌ぎを削っている。