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平原康多の勝ちペダル

【#23】平原康多とライン「組んだ選手へのリスペクトがあればあるだけ頑張れる」/ 湘南ダービーを終えて

2022/04/21 (木) 20:00 30

 netkeirinをご覧の皆さんこんにちは、平原康多です。今回は湘南ダービーを振り返りながら、自分が思う“ライン”について少し書いてみたいと思います。

平原選手の“ライン”との向き合い方とは?(撮影:島尻譲)

 まず、湘南ダービーを振り返ると4日間を通して体調は悪くなかったです。でも初日、2日目と先を見据え新しいセッティングで挑んだ結果、全く踏み切れず自転車を思うように進ませることが出来ませんでした。3日目以降はセッティングをある程度戻す形にしたらちゃんと自転車と一体感が出た感じでした。

 決勝は3着。(佐藤)慎太郎さんと連係でした。慎太郎さんとは何度となく連係してきて、他地区ですがもはや同県? くらいの信頼関係なのかもしれません。ゴール後は慎太郎さんに「おめでとうございます」と伝え、お互いの走りを讃え合いました。

佐藤慎太郎選手への信頼は…もはや同県レベル!(撮影:島尻譲)
 そんな慎太郎さんの、自分からみたストロングポイントは…。脚力技術が超一流なのはもちろんですが、1番はコミュニケーション能力の高さだと思います。コミュニケーション能力が高いので、他地区の選手との連携でも同地区と同じ様な力を発揮させたりしたり出来るのだと思います。

 湘南ダービーのあと、コラム担当から「他地区でもなんであんなに気持ちの込もった走りが出来るのか?」と聞かれたんですが、それはやっぱりラインを組んだ選手へのリスペクトがあればあるだけ頑張れるのかと思います。

 今回だけではないですが、ラインを組んだ選手が勝ってくれれば自分の事のように嬉しいですね(レース内容によっては喜べない事もありますが笑笑)。

選手へのリスペクトがあればあるだけ頑張れる(撮影:島尻譲)

 自分が徹底先行していた頃は、やはりラインの先頭として後ろの選手にも「しっかりチャンスがあるように絶対に仕掛ける!」という気持ちで走っていたし、それは今でも同じ。ラインの先頭の時はそんな想いで走ってます。最近は若い選手が出てきてラインの後ろを走るケースも増えてきましたが、その持ち場持ち場で全力で頑張るという気持ちですね。

 なにより、周りに良き仲間達がいてくれて環境に恵まれているから、この“競輪”への気持ちがブレることはありません。

 最後に、自分の理想の…というか、目指すライン像を挙げるなら、かつての自分と武田さんとのラインですかね。あの時ほど想いが通じ合ってレースを走っていたことはないと思います。

武田豊樹選手との連係は関東ゴールデンコンビと称された(撮影:村越希世子)

 次は23日からの武雄記念。強くなる為には失敗と成功の繰り返しです。色々と挑戦しながら武雄記念を走り日本選手権へ繋げていきたいと思います。

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平原康多の勝ちペダル

平原康多

Hirahara Kota

埼玉県狭山市出身。日本競輪学校87期卒。競輪選手・平原康広(28期)を父に持ち、その影響も受けて高校時代から自転車競技をスタート。ジュニア世界自転車競技大会などで活躍し、頭角を現していった。レースデビューは2002年8月5日の西武園。同レースで初勝利を記録。2009年には高松宮記念杯と競輪祭を制し、2010年も高松宮記念杯で勝利。その後もGⅠ決勝進出常連の存在感を示し、2013年は全日本選抜、2014年と2016年には競輪祭、2017年も全日本選抜などで頂点に輝く。最高峰のS級S班に君臨し続け、全国の強者と凌ぎを削っている。

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