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サマーナイトフェスティバルを振り返って

2021/07/27 (火) 09:35

サマーナイトフェスティバルを振り返って

真夏の夜の祭典・G2サマーナイトフェスティバルが16日から18日の3日間、函館競輪場で開かれた。実は久しぶりに現場で観戦しようと思っていたのだが、都内は緊急事態宣言が出ており、グッと我慢してネット観戦に徹した。しかしながら、知人は3人で金網越しに楽しんだという。飛行機はどうだったかと聞いたところ「混んでいた」と、ひと言。それよりも驚いたのが、暑さだという。暑い東京から逃げて、涼しい函館へ。そんな話は通用しないらしい。ただ、海が近いので、風は心地よく感じたらしい。昼に観光し、夜は競輪で勝負とは、何とも羨ましい限りである。

優勝を果たしたのは松浦悠士。目標の清水裕友が3番手から捲り、その外を伸びて栄冠に輝いた。ビッグレースの決勝で両者共に勝負圏だったのは久しぶりだし、やはりタイトルホルダーはタイトルホルダーらしい走りをするべきであろう。その点では今回、松浦と清水は立派だったと言える。次に連携するときも、ゴール前勝負を演じてもらいたいものだ。2着は山口拳矢。単騎の戦いだったが、センスの良さを感じた。いっそのこと追い込みに転向しても良いかもしれない。

レースに関してもう一つ言いたいのは、佐藤慎太郎と守澤太志について。同じ東北地区のS班が決勝は別線を選択した。佐藤は岩本俊介、守澤は山崎賢人につけた。これは追い込みとして、当然であろう。先行した岩本の男気も素晴らしかった。佐藤も絶妙の技で清水を捲らせなかった。仮に佐藤が清水を行かせ、松浦をブロックしていたなら、優勝だったかもしれない。しかし、番手を回る以上、自力型を止めることが仕事なのだ。佐藤らしい走りだった。だからこそ佐藤は自力型に人気もあるし、ファンの支持を得ているのだろう。

売り上げ49億6,141万7,600円で、目標の44億円を上回った。函館は日本で一番早くナイター開催を行ったところであるし、独自のスタイルでファンに接している。それがこの結果に繋がったのではないだろうか。どうせならサマーナイトフェスティバルは持ち回りにせず、函館で開催してもいいだろう。ナイター競輪発祥の地でもあり、夜なら快適に過ごせる。走る選手にとっても、良い環境で戦えることができる。勝手な思いであるが、函館が一番ふさわしいと感じている。

残念だったのが、準決勝で落車した平原康多だ。最近は本当についていない。幸い骨折などはしていないらしいが、ファン投票1位で選ばれたオールスター競輪までに、しっかりと身体をケアし、立て直してきてもらいたい。

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岩井範一

Perfecta Naviの競輪ライター

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