2021/11/28 (日) 15:00 41
今年競輪王に輝いたのは、吉田拓矢選手でした。平原選手は残念ながら今回、決勝に進むことはできませんでしたが、関東の後輩が輝く姿に“自分のことのように嬉しい”と話します。
これで、グランプリには関東から3人の出場が決定。年末の大一番はもう目の前! 今年最後のGI、競輪祭を振り返ります。
netkeirinをご覧の皆さん、平原康多です。
23日に終わったGI「競輪祭」ですが、関東で連係している吉田拓矢君(茨城)がGI初優勝を飾りました。その場で見ていましたが興奮しました。本当におめでとう。自分のことにように嬉しく思います。彼はデビュー当時から注目され、順調に出世していき、関東ラインの先頭で頑張ってくれていました。その積み重ねがこの優勝という結果に繋がったと思います。やることをしっかりやっての積み重ねが報われるのが、競輪だと思っていますから。自分は、若い頃からひたむきに頑張っている姿を見てきたので、なおさら嬉しいです。
2走目はスタートの牽制とかあり、思い通りのレースになりませんでした。行きたいところで行けなかったり、そういった意味で非常に悔しかったですね。
2次予選ですが、最終バックからのまくりで2着。勝った北津留君(福岡)が強かったです。ただ、1、2走目に比べ感覚が戻ってきていると思えました。準決は吉田君に全てを任せました。自分は4着で悔しさはありましたが、吉田君が決勝に進んだことは素直に嬉しかったです。最終日は同県の宿口陽一君と連係して、前を任せ、1着でシリーズを終えました。このレースは決勝のひとつ前だったので、吉田君へいいバトンが繋げたと思います。
今開催では吉田君以外にも新山響平君(青森)の強さが目につきました。2人は107期の同期でライバル関係にあります。新山君もデビュー当初からラインの先頭で、ラインのために走っていました。吉田君と同じですよね。若いころにこうやってラインのための競走をしていれば、いずれ必ず結果がついてくるんです。これが競輪の魅力だと思うし、自分はそれが好きなんです。
競輪祭が終わり、グランプリメンバーが決まりました。関東からは自分と宿口君、吉田君の3人。関東から3人も出場出来ることは嬉しい限りです。グランプリまで競走はありませんが、しっかり調整していきたいと思います。
平原康多
Hirahara Kota
埼玉県狭山市出身。日本競輪学校87期卒。競輪選手・平原康広(28期)を父に持ち、その影響も受けて高校時代から自転車競技をスタート。ジュニア世界自転車競技大会などで活躍し、頭角を現していった。レースデビューは2002年8月5日の西武園。同レースで初勝利を記録。2009年には高松宮記念杯と競輪祭を制し、2010年も高松宮記念杯で勝利。その後もGⅠ決勝進出常連の存在感を示し、2013年は全日本選抜、2014年と2016年には競輪祭、2017年も全日本選抜などで頂点に輝く。最高峰のS級S班に君臨し続け、全国の強者と凌ぎを削っている。