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前田睦生の感情移入

【世界選手権】超快挙! 佐藤水菜 初出場でケイリン銀メダル獲得 しかしその思いは…

2021/11/02 (火) 12:00 8

佐藤水菜はおてんば娘

メダル獲得のサトミナ、しかしその思いは…

 自転車競技トラック種目の世界選手権が10月20〜24日に渡り、フランスのルーベで開催された。国内では寛仁親王牌の開催中。応援はしていたが、正直厳しい結果になるのかな…と思っていた。

男子ケイリンで山崎賢人(28歳・長崎=111期)が決勝に乗り、「おっ! 」。梶原悠未(24歳・筑波大大学院)が結果を出せず、「東京五輪の反動があるのかな…」などと思ったものだ。

 24日、寛仁親王牌の最終日の取材を終えて、帰り着く。佐藤水菜(22歳・神奈川=114期)が女子ケイリンで決勝進出していたので、「この人は本物の先を行っとるんかね」と思いながら、ネットで状況を待っていたら「2位!」。銀メダル?

 実感がなかった…。落ち着いてニュース原稿を書いて、就寝。ボーっとするような感覚だったが、本当に目が覚めたのは佐藤のコメントが届いてからだ。ひと言目が「悔しい」だったということだ。

 これが今の日本のナショナルチーム。

目指しているものは何か

ダイヤが脳天に突き刺さるところも可愛い

 確かに大きな一歩。女子短距離種目では初のメダルだ。しかし、それは先につながるからこそ、このメダルの重みを佐藤は痛いほど感じるのだろう。長くこめられたものがあるし、2024年のパリ五輪が待っている。だから「悔しい」がひと言目なのだ。

 ナショナルチームの取材もコロナ禍にあって、そうそうできるものではなくなった。12月には全日本トラックが行われる予定だが、取材できればよいが…。競輪にしてもそうだ。

 新型コロナウイルスの感染者数はこのところ小さな数字となっている。何が要因かは、ワクチンだとか酵素の変化だとか伝えられるが、確固たるものではない。今、気を抜くことはできないが、現実に即しての変化は必要だろう。

楽観はせずとも、現実は見るべき

取材態勢はとにかく厳重管理

 現在、ビッグレースを中心として記者は検車場での取材ができない。記者数の少ない開催では入れるケースもあり、その時はやはり取材の質が違ってくる。寛仁親王牌を取材をしていると、ファンからの反応は「選手に近いもの」に対して大きかった。場内にファンが入れたこともあり、思い出すものもあった…。

「やっぱり、そうだよな…」

 改めて思うとともに、今後はどうなるのか…がある。勝ち上がりの段階では、上位着の数名を呼んで共同インタビューを行う形だ。その後に囲み取材を少し行うことができる。とはいえ、時間が経過することもあり熱さが違う。

 コロナの収まりが前提だが、世の中が動いた時には取材環境ももう一度、見直してほしい。ワクチンの接種証明や、検査での陰性証明といったものがあれば、前向きに活動できる日が来るだろう。その時には、現状の規制を改めて、ファンのためになる取材環境を作り出す意義もある。

 選手の開催参加状況もしかり。追加や補充、状況が改善した時には一気に態勢を前向きに、選手とファンが躍動する時間へと突き進める場所になることを願う。


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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