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“信じるモノは救われる” 強くなるための精神力 / 浅井康太

2021/10/20 (水) 18:00 16

 

皆さんが信じるものは何ですか?(撮影:島尻譲)
 ようこそ【ASAI☆LAB】へ

 これを見たあなたは得をする!!

 今回は【メンタル】について話をしていきたいと思います。

〜信じる事の大切さ〜

 皆さんが信じるものは何ですか???

 友達? 家族? お金? 神様???

 私が信じられるのは私だけ。

 そんな考え方の持ち主です。

 上手く言えませんが“そんな考え方を持つようになった”と言えばいいのかもしれません。

 例えば、信じるものが神ならば「神様を信じ、神様を頼り、神様に助けてもらう」そんな思いを持ちながらほとんどの人は神社へ行き、参拝をします。その後、自分自身の気持ちに少しでもゆとりができ“安心感”を得られます。それはとてもいいことだと思いますが、次に信じられる人を見つけることができれば、また更に“安心度”を高められるはずです。

「私が信じられるのは私だけ」そんな考え方の持ち主です(撮影:島尻譲)

 さてここで、ナショナルチームに目を向けてみたいと思います。ナショナルチームの選手はなぜ強くなれるのか。

 練習量が多いから?? セッティングがいいから?? …いや、違います。

 “ブノワ”という信じられる“絶対的な存在”がいるからだと思います。信じる者を見つけた人は必ず強くなる。“安心感”を得た選手達はやるべき事にしっかりと打ち込めているからではないでしょうか。その後、自分自身の力を信じられる過程があるからだと思います。

☆ここで私からのアドバイス☆

「神頼み」→「信じる人」→「自分自身」のように範囲を身近なものにしていってみては如何でしょうか!? 自分自身を信じることができなければ、時には範囲を遠ざけて、信頼できる先輩や指導者を見つけてアドバイスをもらうことで必ず“安心感”を得てメンタルも整ってくるはずです。

〜思い出の地、弥彦〜

 今月は【寛仁親王牌】が開催されます。

 初タイトルから10年が経ちました。

 あの頃の私はナショナルチームに所属し、アジア戦やW杯でのメダル獲得もあり、知らず知らずのうちに自信を持ち、自分自身を信じることが出来ていたんだと思います。

 しかし、寛仁親王牌直前に「監督交代とメンバー再編成」という方針を告げられました。

 この時にナショナルチームの体制への信頼は崩壊(現在のナショナルチームはとてもいい制度・環境なので羨ましい)。今のような考え方を持っていない当時の私は、信じる場所を失い、不安定な精神状態にありました。誰を信用したらいいのかと思った時にやった事が“神頼み”でした。寛仁親王牌のレースへ入る前に弥彦神社へ行き、参拝。ほんの少しでも心を落ち着かせてから入りました。そして、開催中には三重のレジェンド・萩原操さんのオッサンギャグに癒され、中部の先輩方にはレースの走り方をアドバイスしていただき、開催中に周りの人たちを信頼することでいいパフォーマンスが出来たことを覚えています。

三重のレジェンド・萩原操選手(撮影:島尻譲)

 …今だから言える!?

〜決勝戦の裏話〜

 当時、決勝での作戦は抑え先行でした。

 なぜか、発走機でクリップバンドを締めた瞬間に足の感触を確かめたくなり号砲と同時にダッシュ。

 あらま……。

 前をとってしまいました(笑)。

 道中の考えでは、「相手ラインが来たら突っ張って先行だ」と思いながら周回を重ねていたのですが、ふと頭に浮かんだあの人の言葉。

 実は走る前に“これだけ頭に入れておけ”とある人から言われたことを思い出しました。『先行体制に入ってからその上を行かれた時には番手やぞ!! 2人(神山選手と佐藤選手の競り)の千切れも頭に入れて、バック戦では空いた車間は絶対に詰めるな』というアドバイスでした。

 4コーナーから駆けましたがその上を行かれ、番手に入った瞬間冷静になり、言われた通りに走ったら獲れたんです、タイトルが。

 「あの人スゲェなぁ」っと思いながら敢闘門に戻ったら、笑顔で“あの人”が出迎えてくれました。

 “操さん” (笑)。

 親父ギャグの経験値は高めなのですが、競輪の経験値も高いと知ったのはこの時でした(笑)。先輩選手の話は聞いた方が絶対に得することを実感しながら、このオジサンを信じて良かった!! と思い、今でも感謝しています。

 それでは思い出の地、弥彦へ行ってきます。

 自分を信じ、精一杯走ってきますので応援よろしくお願いします。

 では、まずは弥彦神社へ……っと(笑)。

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浅井康太

Asai Kota

1984年、三重県生まれ。日本競輪学校90期卒、ホームバンクは四日市競輪場。2005年7月松坂競輪場にてデビュー。第20回寛仁親王牌(GI)で特別競輪初優勝を決めた。その後もKEIRINグランプリを2度制するなど競輪界の中心選手として活躍、中部を牽引する存在としていまなお進化を続けている。キーワードは「KEEP LEFT」

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