2025/07/06 (日) 09:50 33
KEIRINグランプリ二度制覇!“ヤマコウ”の愛称で知られる山口幸二さんの予想コラム。元トップレーサーならではの鋭い読みは必見です。
小松島競輪開設75周年記念阿波おどり杯争奪戦GIII決勝メンバーが決まりました。メンバー、ライン構成は以下の通りです。
①犬伏湧也(徳島・119期)ー⑥島川将貴(徳島・109期)ー④小川真太郎(徳島・107期)ー③小倉竜二(徳島・77期)ー⑨久米良(徳島・96期)
②菅田壱道(宮城・91期)ー⑤佐藤慎太郎(福島・78期)
⑦杉森輝大(茨城・103期)
⑧西田優大(広島・123期)
徳島勢は大挙5人が勝ち上がってきました。ポイントは⑥島川が番手を無風で回れるかどうかだと思います。
準決勝の徳島勢は、10R嘉永泰斗(熊本・113期)を番手まくりした⑥島川④小川の後ろ、阿竹智史(徳島・90期)が立ち遅れて2人が決勝進出。1着を獲った小川は、地区違いの番手まくりに乗ったことや、阿竹が勝ち上がれなかったことで満面の笑みではありませんでした。続く11Rも、①犬伏が逃げ切りますが、番手の太田竜馬(徳島・109期)が落車してここも硬い表情の1着インタビューとなりました。私は、阿竹が立ち遅れたことや太田の落車は前を走る徳島勢が、どうこうできる展開ではなかったと思います。しかし、硬い表情のインタビューはそこも自分達の責任だと責めているように感じました。「いやいや、そこは仕方ないって!普通に笑顔でいいんじゃない?」と突っ込む自分がいました。
そして、決勝のインタビューで犬伏は「S班に関係なく1人の徳島の選手として役割を果たしたい」と残しています。①犬伏が先行する確率は高いでしょうね。問題は⑥島川の位置を攻める選手がいるかどうかです。まず⑧西田は先行選手として勝負するので除外。②菅田は悲願のタイトルは誰かの番手を回ってとも考えているので、⑥島川の邪魔をして恨みを買うことはしないと思います。行きそうなのは⑦杉森ですが、そこまで勝負に徹することができるかどうか? 私は4番手に③小倉がいるので、行きづらいのではないかと見ています。それくらいオグ様の存在感は大きい。オグ様の内をすり抜けて番手まで行く⑦杉森のイメージが湧きません。てことは、⑥島川は無風で番手を回る可能性が高いと思いました。
S.①⑥④③⑨ ②⑤ ⑦ ⑧
このままの態勢で打鐘を迎え、そのまま①犬伏が主導権。その時⑧西田の単騎カマシはあるかもしれないですね。しかし、準決勝の①犬伏の表情を見る限り、番手に入ることは考えてないでしょうね。
←⑧
H.①⑥④③⑨ ②⑤
←⑦
←②⑤ ⑧
B.①⑥④③⑨ ⑦
⑥島川がチャンスを掴むと…
・6-1-4357
①犬伏が逃げ切る時は器用なタイプではない⑥島川が、何らかの失策をした時ではないでしょうか。
・1-573-57346
夏の小松島競輪場はバックが追い風で、前を取ったラインが強いラインを一度突っ張り、そのままバックの追い風に乗って逃げ粘るレースが多かったですね。オグ様がいる徳島勢は結果を残すことができるでしょうか。
山口幸二
Yamaguchi Kouji
岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。