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鈴木誠のハイブリッド展望

【湘南ダービー予想】順延の影響は決勝メンバーには全く関係無し! その中でも調子の良さが目立つ古性が3連勝でタイトルを掴むか?/鈴木誠の展望

2021/10/04 (月) 12:00 3

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は平塚競輪場で開催されている湘南ダービーの決勝レース展望です。

先行する選手だけでなく、道中の位置取りからも目が離せない!

【湘南ダービー】は台風の接近により、2日目の5レース以降が3日目に順延されました。選手だった頃の経験、そして決勝に進んできた選手たちの走りからしても、順延の影響はほとんど無かったように思います。

 特に自力型の選手たちは、初日を走ったことで脚に刺激も入っているはず。むしろ、初日が順延となる方が調整しづらかったですね。

 決勝メンバーもS級S班に所属する自力型の選手を中心に、好メンバーが揃いました。並びですが、地元の南関東ラインが郡司選手-松阪選手。北日本ラインが新田選手-小松崎選手。近畿ラインが古性選手-稲川選手。清水選手-小倉選手が中四国ラインを形成して、野田選手が単騎となりました。

 ポイントとなるのは2つで、まずはどのラインが先行するのか。そして、互いに捲りを得意とする郡司選手、そして古性選手の道中の位置取りと言えます。

 出走した3日間の全てで先行している新田選手ですが、決勝は2車である上に、3日間共に後ろの選手に抜かれています。決勝は勝ちたいという気持ちも強いでしょうし、仕掛けのタイミングを遅らせながら、捲ってくると見ています。

 先行をするのは清水選手と見ていますが、他の先行選手のスタートの位置取りも注目しています。車番はいいものの、戦法的にも郡司選手が前受けをすることは無いと思われるので、誘導員の後ろに入るのは新田選手ではないでしょうか。

 新田選手(北日本ライン)の後ろが郡司選手(南関東ライン)で、清水選手(中四国ライン)はその後ろ。車番的に後方からのレースとなりそうな古性選手(近畿ライン)が新田選手を抑えに行った時に、清水選手が前を切っていくと見ていますが、そこで新田選手が仕掛けて来なかったのなら、一気に先行体制に入るはずです。

 新田選手はその後ろについていきながら、捲りを狙っていくと思いますが、かかった時の清水選手の先行を捉えるのは、新田選手と言えどもなかなか大変です。その展開となった時に、後ろにいる古性選手や郡司選手にとっては、絶好の捲り頃となります。

 実力面だけでなく、今大会では調子の良さも目立つ2人ですが、自分の見解としては、古性選手の方が郡司選手よりもいい位置を取っているだけでなく、ラインも強固だと見ています。

 古性選手は【オールスター競輪】を優勝して以来のレースということで気合も入っていると思いますし、2日目の休みを契機としたかのように、一昨日、昨日とガラッと調子が良くなりました。同県の稲川選手も普段から連携しているだけに、踏み出しにもしっかりと付いていけるはずです。

 一方、地元の郡司選手も平塚競輪場の軽いバンクを生かした走りを見せています。4コーナーからの距離もあるので、準決勝のように上手く捲ってこれたのなら、優勝にも手が届くかもしれません。

 怖いのは単騎の野田選手です。道中は中四国ラインか、近畿ラインの3番手に付けているのではと思いますが、二次予選の走りを見ても調子の良さは明らかなだけに、混戦を見越して車券の相手に入れたくなります。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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