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鈴木誠のハイブリッド展望

【施設整備等協賛競輪】九州は3車VS3車で別線勝負を選択! 先行した青柳の番手から抜け出したシリーズリーダーの山田が、混戦に終止符を打つ! /鈴木誠の展望

2025/10/19 (日) 15:00 3

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は別府競輪場で開催されている「施設整備等協賛競輪」の決勝レース展望です。

父を彷彿とさせるかのような総力戦を見せる、渡邉(雅)の動きにも注目!

 別府競輪場のナイター開催として行われている【施設整備等協賛競輪】は、豊橋競輪場のデイ開催である【アジア・アジアパラ大会協賛競輪】との、GIIIリレー開催となっています。

 23日からは【寛仁親王牌】も控えていることもあって、どちらのGIIIにもSS班の選手は参戦していません。

 また、16日と17日には北日本地区で、そして16日にも中国地区で地区プロ大会が開催されており、その地区に所属する、競走得点上位の選手たちの出場もありませんでした。

 GIIIとは言えどもメンバー的には手薄になりましたが、これまで記念競輪の決勝に乗ったことが無い選手たちにとっては、優勝は勿論のこと、今後の特別競輪出場にも繋がっていく、大切な大会ともなっています。

 混戦となった大会を象徴するかのように、初日から高配当が続出しています。3日目に行われた準決勝でも、10レースの3連単が63,780円、11レースが114,740円とかなりの高配当になりました。

 2つのレースともに、ラインでの予想をされていた方にとっては、難しい結果となっています。それだけに決勝を含めた最終日も、競走得点上位の選手から狙ってみるのがセオリーかもしれません。

【アジア・アジアパラ大会協賛競輪】も、地元である中部地区の選手が4名が決勝に勝ち上がったように、【施設整備等協賛競輪】の決勝にも、九州地区だけで6名が決勝に名を連ねました。

 九州勢の並びは、それぞれ3車となっています。①阿部選手-⑥菅原選手と大分の両者の後ろには、福岡の⑤小川選手となります。

 ⑦青柳選手-③山田選手の佐賀の2人には、こちらも福岡の⑨渡邉(豪)選手が3番手を固めました。南関東ラインは②渡邉(雅)選手-⑧鈴木選手。④長島選手は単騎戦となりました。

 メンバー的に先行が濃厚なのは青柳選手です。阿部選手もバック回数は二桁を数えていますが、同じ九州の青柳選手を相手に先行争いを繰り広げることは無さそうです、また、阿部選手としては地元の記念競輪だけに、先行よりも、勝機がありそうな捲りで優勝を狙ってくるはずです。

 阿部選手が1番車だけにすんなりとスタートを取れたのならば、4番手が渡邉(雅)選手となり、長島選手を挟んで6番手となった青柳選手が、ジャンの前に前を抑えに行って、そのまま先行態勢へと入っていきそうです。

 この時、阿部選手は4番手に引くと見ていますが、渡邉(雅)選手の動きが、九州の選手たちにとっては気がかりでしょう。

 渡邉(雅)選手は、お父さんの渡邉晴智選手を彷彿とさせるかのようなダッシュ力があるだけでなく、番手で粘りこむようなレースもできます。

 渡邉(雅)選手は青柳選手より先に、阿部選手を抑えに行く作戦もあります。それを嫌って阿部選手が前に出るようだと、4番手に入れるだけに、先行をしたいと思っている青柳選手としては、厄介な存在となります。

 ただ、青柳選手としてはどの位置からでも先行は辞さないはずであり、一気に主導権を握っていくようだと、番手を回っている山田選手に勝機が生まれてきます。

 山田選手は初日の特選、二次予選ともにシリーズリーダーらしくないレース内容となりました。それでも、積極的にバックを取っていった準決勝の走りは、実力の違いを示しています。

 決勝は青柳選手に前を任せる形となりましたが、早めに番手捲りをしても押し切れる脚力があるだけに、ここでは車券の軸となってくれそうです。

 印としては◎が③山田選手で、〇はその番手まくりについて行けそうな⑨渡邉(豪)選手。△は捲ってくる①阿部選手として、×は②渡邉(雅)選手とします。

【施設整備等協賛競輪】では、11レースにガールズの決勝も行われます。ここまで3連勝の児玉選手が抜けた存在となっており、堅い決着となりそうです。

【アジア・アジアパラ大会協賛競輪】の決勝も含めて、19日は朝から夜まで注目のレースが続いていきますが、自分も18日からは小田原のFIでSPEEDチャンネルの解説を行っています。

 小田原のFIですが、19日に行われる準決勝は、車券的に面白いメンバーが揃いました。それと前後して行われる、【アジア・アジアパラ大会協賛競輪】の優勝戦とともに、車券をしっかりと的中させて、ナイターで行われる【施設整備等協賛競輪】のガールズ決勝、そして、優勝戦まで競輪を楽しんでください。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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