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伝説ヤマコウ 炎のレース展望

【湘南ダービー予想】豪華かつ脚質が近いメンバー揃い!新田祐大、郡司浩平、地元の松坂洋平に注目!/ヤマコウ展望

2021/10/04 (月) 12:00 3

競輪界では知らない者がいないヤマコウこと山口幸二さんの予想コラム。元トップレーサーならではの鋭い読みは必見です。

 こんにちは、ヤマコウです。平塚競輪湘南ダービー決勝戦を迎えました。メンバーとライン構成は次の通り。

①郡司浩平(99期・神奈川)ー⑥松坂洋平(89期・神奈川)
②新田祐大(90期・福島)ー④小松崎大地(99期・福島)
③清水裕友(105期・山口)ー⑦小倉竜二(77期・徳島)
⑨古性優作(100期・大阪)ー⑤稲川翔(90期・大阪)
⑧野田源一(81期・福岡)

 以上9選手です。

 GI決勝戦のような豪華メンバーで、似たような脚質の選手が揃いました。非常に難解なレースです。ラインの先頭は、どの選手も調子が良いので残り2周からハイペースのレースとなるでしょう。

新田祐大(撮影:島尻譲)

 今節、1番積極的なレースをしているのは②新田祐大です。初日特選は単騎逃げ、2次予選、準決勝もかまし先行。展開を自分で作ろうとする意思を感じます。東京五輪が終わって競輪でもそろそろ結果が欲しいところでしょう。

 どの選手も、一瞬の判断力が優れているので緩んだら仕掛けるスタイルになりそうです。積極的なのは新田ですが、先行意欲が1番高いのは①郡司だと思います。その理由の1つに、競輪祭・川崎全日本選抜・桜花賞の優勝が全て番手戦だったという所です。自分が前の時は、両者にチャンスがある走りをすることで今後に繋がります。

 ⑥松坂洋平は平塚がホームバンクですが、まくり狙いで決まるほどこのメンバーは甘くない。一か八かのまくり狙いより、自分が優勝も狙える先行をするでしょう。逆に勝ち上がりでの②新田の先行は、決勝をまくりで戦うためのフリだと考えました。

 このメンバー構成なら、前中団を取るラインが打鐘後辺りで先頭に立って先行できると思います。自分の意思で前中団が取れるのは①郡司②新田が混戦をまくるので前受けと考えます。

S.②④ ①⑥ ③⑦ ⑨⑤ ⑧

 後ろ攻めの⑨古性が動いてレースが始まります。その上を③清水が叩いて、踏みながら①郡司を迎え入れるスタイルでしょう。

           ②④
打鐘.①⑥ ③⑦ ⑧ ⑨⑤

 ②新田がかましに行かなければ、⑨古性や③清水は仕掛けます。仕掛けると①郡司も踏むので混戦になる。それを②新田は狙っているでしょう。

 ペースが緩めば誰かが仕掛けてくるので、①郡司もハイピッチでホームを通過するはず。最終バックでは郡司ラインの3番手を取る③清水もまくるので、⑨古性もホーム過ぎには仕掛けるでしょう。最終バックはこんな形をイメージしました。

     ←⑨⑤
    ←③⑦
  B. ←⑥ ②④
  ① ⑧


 3=67ー78596

松坂洋平(撮影:島尻譲)

 ⑥松坂が展開有利に進められそうですが、チャンスをモノにできるかどうか。彼は、弟の松坂侑亮と初めて兄弟参加を経験して、兄の偉大さを弟に示せたと思います。逆に弟は、兄がいることで絶大な安心感を感じたことでしょう。

 直前控え室から発走機に着くまでは孤独との戦いです。そこで経験豊富な兄に見送られることは、忘れることのない出来事として記憶に刻み込まれるはずです。競輪が大好きだった爺ちゃんに、最高の報告が出来ることを期待します。

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山口幸二

Yamaguchi Kouji

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。

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