アプリ限定 2025/08/07 (木) 18:00 3
8月12日から6日間の日程で開催されるオールスター競輪(函館・GI)。後半戦最初のGIとなる同大会を前に『上半期ブレイク選手ランキング』を作成した。これをチェックすれば2025年前半戦で急成長を遂げた選手や調子を大きく上げた選手が一目でわかる!?(取材・構成:netkeirin編集部)
本ランキングは、GI『オールスター競輪』に出場する選手のうち、2月のGI『全日本選抜競輪』にも出場していた選手が対象。2月と7月時点の直近4か月の成績を比較し、各指標における伸び幅(差分)を算出し、それをもとに成長度合いをランキング形式で紹介する。※データは全日本選抜競輪最終日終了時点のものを使用。未出場および途中欠場選手は対象外
対象指標は、競走得点、決まり手「逃」、決まり手「捲」、決まり手「差」、最終バック先頭回数、最終ホーム先頭回数、勝率、3連対率の8項目。伸び幅が大きい順にTOP5を抽出した。データを通じて成長や好調ぶりに加え、戦術の変化も浮かび上がってくる。
上半期に競走得点を約5点も伸ばして118.11点としたのが吉田拓矢。特にダービー優勝が大きく、3月の玉野記念制覇や6月の高松宮記念での予選連勝など、S班に匹敵する活躍を見せた。2位の清水裕友は、肺血栓の影響で2月時点では112点台にとどまっていたが、春以降に調子を上げて117.12点まで回復。見事なV字復調を印象づけた。
“中年の星”村田雅一が勝率を30%以上も伸ばして45.8%に。タテ脚が冴えわたり、7月時点の「差」の決まり手11回は全体4位。1着回数はすでに昨年を上回る14回だ。2位の小倉竜二も32.2%まで上昇。2024年高松宮記念での落車以降、成績を落としていたが、復活を印象づける数字となった。
後藤大輝は徹底先行でブレイクし、3連対率は72%に到達。積極的に攻める姿勢が実を結び、4月にはS級初優勝を挙げた。守澤太志の71.4%も見逃せない。勝率や2連対率よりも3連対率の伸びが顕著で、タテヨコ駆使し大敗が減ったことが大きな要因だ。
圧倒的な伸びを見せたのが後藤大輝。2月は6回だったのが、7月には15回へと急増。先行しても2着以内に残れるレースが増え、戦法として確立されつつある。2位の眞杉匠はグランプリ前の出走本数減少と1月のあっせんしない処置で2月時点の回数が少なくなったことが伸び幅に影響している。
トップの脇本雄太は2月比で+9回の13回を記録。ただし、これは2024年末の出走本数が少なかった影響もあり、純粋な成長とはやや異なる文脈も。とはいえ、7月時点で「捲」が二桁の選手は脇本(13回)と郡司浩平(10回)のみであり、二人の強さの証であることに変わりはない。
11回と驚異の伸びの小倉竜二だが、2月時点では1回のみ。勝率の急上昇もここに紐づいており、復調により代名詞のハンドル投げが決まっている。2位の成田和也もマークが激減(8回→1回)し「差」が増えた。前を抜けているかどうかは、マーク屋にとって調子を示す重要なファクターだろう。
最終バック回数の伸び幅トップは北津留翼。7月成績の14回は後藤大輝(19回)と犬伏湧也(17回)に次ぐ成績で、新山響平と取鳥雄吾と同数だ。優勝からは1年以上遠ざかっているが内容面では充実しており、“再ブレイク”を果たしたといえそうだ。
ここでも北津留翼がトップ。決まり手「差」以外すべての項目で数値をアップさせており、積極的なレース運びが光る半年間だった。2位の寺崎浩平は、仕掛けのタイミングが早まり「捲」回数や勝率・3連対率がダウン。その分ラインを意識した献身的な動きに徹していた印象だ。下半期はどのような戦い方を見せてくれるだろうか。
いよいよ真夏のビッグレース『オールスター競輪』は12日開幕。上半期にブレイクを果たした選手たちの活躍ぶりはいかに…!
netkeirin取材スタッフ
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