アプリ限定 2025/04/05 (土) 12:00 6
公営競技で券を当てて家を建てる! 誰もが一度はそう思うが、なかなかうまくいくことはない。徐々に、自分が親しむ競技の面白さに寄り添い、長く、人生の余暇の一部分として楽しむようになっていく。
時にはプラスになって、晩御飯に冷ややっこを足したり、紙パックの日本酒をワンカップに格上げしたり、買い損になっていたレコードを買いに行ったりする。戦後、80年近く日本の、地域の経済を支えてきた公営競技。数え切れない人たちが楽しんできたわけだが、プレーヤーである選手たち、開催を支えてきた人たちの尽力には頭が下がる。
公営競技 | 売上 |
---|---|
JRA | 3兆3337億8489万900円 |
ボートレース | 2兆5227億8258万2100円 |
競輪 | 1兆3282億4400万6800円 |
地方競馬 | 1兆1287億1659万3560円 |
オートレース | 1176億9078万400円 |
各競技が昨年より売上増となり、競輪は1割を超える伸び率になっている。楽しむ人たちが増えているのがうれしい限りで、えっ、もしかして、みんな稼げてる!?
本場売りでも「未確定車券」を用いたサービスなどが行われているが、ネット投票に伴うキャンペーンが競輪では真っ盛りだ。車券的中プラスアルファでの、資金ゲットが可能になっている。一説にある『日本人はポイント好き』というのもあるだろう。
開催施行者などとの収益のバランスの問題はあろうが、民間サイトの衝撃、功績は大きい。苦しかった時代(年間売上6000億円ちょいのころもあった)から、競輪を盛り上げる役割を強烈に果たしている。車券を楽しんだ後にサービスを上積みする発想をした人は天才だと思う。
収益が上がり、今では全国の競輪場の多くが施設改修を行い、うらぶれた便所はほとんど見なくなった。そこはトイレになり、たとえ車券が外れても、ウォーターによるウォッシュが健全で、また顔を上げさせてくれる。快適な環境が増える中、これからはさらに夏冬の過酷さが日本全国で増しているので、その対策も必要になってくる。
天候対策は走る選手たちに対してもそうで、夏開催は時間帯など、できることを早くやらないと危険だといえるレベルになっている。
4月1日。1日はキャンペーンの主力日として定着しており、その日の売り上げは跳ね上がる。と、売り上げを確認してみたら…。モーニングの伊東温泉が7億3350万8100円! 7個のレースでガールズあり、の初日で確かに勝負しやすいシリーズではあった。
デイの岸和田は、むむっ…。目を疑うというか、数字を数えていて、あれっ。売り上げの成績欄は見慣れているので、「億」がどこなのかはすぐにわかるものだ。えっ、ケタがひとつ…。14億120万3000円。じゅ、じゅうよんおく!! FIの初日だったが、見たことのない数字だった。
ナイターは平塚FⅠが10億超えで、豊橋FIIが6億超。ミッドナイトは名古屋と高松が6億強で、宇都宮が4・7億。ド級のエネルギーがこの日に爆発しており、競輪が持つ力を恐ろしく感じたほどだ。
民間サイトを中心とした動きによって、新規のファンが増え、競輪の良さに触れる機会が増えている。時折書いている課題だが、取材記者としてはそうした初級者を中級者に引き揚げ、ずっと競輪にハマる、楽しむという環境を作ることが大事だ。ここが面白いよ、こんな選手がいて、特徴的で…。やはり、日々の仕事で選手の姿を伝えていくことだけはおろそかにできない。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。