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すっぴんガールズに恋しました!

【ガールズグランプリ2024予想】今年はさらに賞金アップ!“サトミナ一強”の牙城崩すのは誰だ?

アプリ限定 2024/12/19 (木) 18:00 8

静岡競輪場で12月28日から30日まで開催される「KEIRINグランプリシリーズ」。29日に行われる「ガールズグランプリ2024」に出場する選手の今年の戦いぶりを、デイリースポーツの松本直記者に解説いただきます。

今年はさらに賞金アップ!

 今年で13回目となるガールズグランプリ。2023年度から始まったガールズケイリンリブランディングによりガールズグランプリも男子同様、格付けが「GP」に昇格。GI優勝者に優先出走権を付与して、ガールズグランプリを頂点とした新たなレース体系が確立された。この体系では2回目の開催となる。

ガールズグランプリ2023優勝・佐藤水菜(撮影:北山宏一)

 今年の優勝賞金は昨年からさらに100万円アップとなる1430万円(副賞含む)。2着は161万2000円、3着は97万8000円だ。どの選手もグランプリ優勝の栄誉と高額賞金をゲットするため、全力で戦う。

主役は連覇狙う“世界のサトミナ”!

 昨年はグランプリ4回目の挑戦でようやく初優勝を達成した佐藤水菜。今年の主役も“サトミナ”だ。

 今年は2020年夏から始まったナショナルチームの活動の集大成、パリ五輪でのメダル獲得を目指してトレーニングの日々だったが、パリで結果を残すことはできなかった。しかし10月に行われた世界選手権(デンマーク)ではケイリンで金メダル、スプリントで銅メダルを獲得と好成績を収めた。世界選手権での金メダルは日本人女子として初の快挙で、2028年のロサンゼルス五輪でのさらなる活躍も期待される。

 国内戦は8月の女子オールスター(平塚)から戦列に復帰。いきなり3連勝で優勝を決めると、前橋、平塚の普通開催も完全優勝とガールズケイリンでは無双状態に突入した。

(撮影:北山宏一)

 グランプリ出場へ勝負駆けとなった11月のGI・競輪祭女子王座戦(小倉)も圧巻の内容で3連勝。自分の力でグランプリ出場権を勝ち取り、グランプリ連覇へ視界は良好。12月22日から24日の地元川崎戦に出走予定。ここで最終調整をして、中2日で静岡入りだ。レース勘をばっちり整えて、力強い佐藤水菜を全国の競輪ファンにアピールする。

児玉碧衣がGGP初制覇の地で躍動!

 負けられないのが児玉碧衣。今年は4月に地元久留米で行われたGI・オールガールズクラシックを優勝し、早々にグランプリ出場権をゲットした。

 しかしGI優勝後は精彩を欠いた。6月のGI・パールカップ(岸和田)は準決敗退。8月の女子オールスターは4、2、5着と決勝にこそ乗ったが、ライバル佐藤水菜に完敗。秋は違反訓練や体調不良も重なってしまい、競輪祭女子王座戦は予選で敗退と、後半戦は悔しさが強く残る結果になってしまった。

(撮影:北山宏一)

 しかし静岡は児玉碧衣にとって思い出の場所。なかなか勝つことができなかったガールズグランプリを初めて優勝したバンク(2018年)だ。初優勝から2019年立川、2020年平塚と3連覇した記憶は今もまったく色あせない。

 “勝ちたい欲望”のスイッチさえ入れば、佐藤水菜に負けない脚力の持ち主。“打倒サトミナ”の一番手は児玉碧衣しかいない。

大舞台での勝負強さはピカイチ! 石井貴子

 石井貴子がガールズグランプリに帰ってきた。2021年5月のガールズケイリンコレクション(京王閣)で落車。2023年春には練習中の落車とアクシデントが続き、ビッグレースへの出場が遠のいていた。

(撮影:北山宏一)

 しかし今年6月、初めて出走したGI・パールカップで優勝。2020年以来のグランプリ出場権をゲットした。パールカップ優勝後は勝ち切れない開催も続いたが、GI・競輪祭女子王座戦で決勝進出、12月の防府は3連勝の完全Vと気配は上向いている。

 グランプリは2018年、2019年と準優勝。コレクションは4回優勝とビッグレースでの勝負強さはピカイチ。照準を絞ったときの差し脚は抜群で、久しぶりのグランプリの舞台でも侮れない存在だ。

賞金トップでキャリアハイ! 坂口楓華

 坂口楓華は2年連続3回目の出場。今年は年頭からスタートダッシュを決め、3月にはガールズケイリンコレクション(取手)を優勝。1年間賞金ランキング上位を死守して、グランプリ出場へたどり着いた。

(撮影:北山宏一)

 今年の成績はキャリアハイ。89走して1着は69回、優勝回数は19回と1年間ガールズケイリン界を盛り上げてきた。

 GI3大会では決勝に乗ることができなかったが、安定感は断トツ。先行まくりの自力だけでなく自在に動けることも坂口楓華のセールスポイント。昨年のグランプリは7番手で何もできず終わってしまっただけに、今年はどうアクションを起こすのか期待したい。

GI3大会すべて優出! 尾崎睦

 尾崎睦もグランプリへのカムバックを決めた。108期の在校1位、卒業記念チャンピオンとしてデビューから快進撃。グランプリも2016年から2018年まで3年連続の出場と常連だったが、後輩の台頭や失格過多のペナルティーもあり大舞台からしばらく離れていた。

(撮影:北山宏一)

 今年は年間3回のGIすべてで決勝進出。普通開催も休まず走り続けて年間出走回数は99走。1着も54回、優勝14回と好成績を残して賞金ランキング2位でグランプリ復帰を決めた。

 静岡は108期の卒業記念レースを優勝した思い出のバンク。直前の川崎はまさかの決勝5着に敗れたが、敗因はオーバーワークと明確。グランプリでは武器である立ち回りのうまさと的確な判断力を発揮して、一つでも上位へと攻めるはずだ。

逃げて勝負できるのは尾方真生だけ!

 尾方真生は4年連続4回目のグランプリ出場。福岡の名門・藤田剣次門下から118期でデビューし、2年目から毎年グランプリ出場とガールズケイリンのトップクラスに定着した。

(撮影:北山宏一)

 昨年までビッグレースの優勝には縁がなかったが、今年は自慢の先行力を発揮して7月のガールズケイリンフェスティバル(松戸)で逃げ切り優勝。ラインのないガールズケイリンで逃げ切り優勝は価値が高く、自分のペースに持ち込んでライバルを振り切る先行は魅力たっぷりだ。

 後半戦も9月高知から11月熊本まで5場所連続完全V、直前の小倉も完全優勝と1着を量産中。グランプリのメンバー構成上、逃げて勝負できるのは尾方真生ひとりだ。

後半戦の巻き返しでGP復帰! 石井寛子

 石井寛子が帰ってきた。ガールズケイリン2期生として2013年にデビューし、同年12月の第2回ガールズグランプリから一昨年まで10回連続出場をしていたが、昨年はGI競輪祭女子王座戦で賞金ランキングを逆転されてしまい、連続出場記録が途絶えてしまった。

(撮影:北山宏一)

 今年は年頭の岐阜でガールズケイリン初の通算600勝を達成。その後も順調に優勝回数を重ねていったが、GI・オールガールズクラシック、パールカップで精彩を欠いたのが痛手に。フェスティバルでも大敗と夏の時点ではグランプリ出場へ黄信号が点灯していた。

 しかし8月の女子オールスター2走目で1着を取ると、リズムが回復。後半戦は1着を量産して賞金ランキング6位で滑り込み、グランプリ出場権をゲットした。2017年の平塚で優勝したときの車番は7番車。相性のいい車番から2回目のグランプリ優勝へ総力戦で臨む。


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すっぴんガールズに恋しました!

松本直

千葉県出身。2008年日刊プロスポーツ新聞社に入社。競輪専門紙「赤競」の記者となり、主に京王閣開催を担当。2014年からデイリースポーツへ。現在は関東、南関東を主戦場に現場を徹底取材し、選手の魅力とともに競輪の面白さを発信し続けている。

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