新山響平はランキング8位

　京王閣競輪場で大阪・関西万博協賛「開設75周年記念　ゴールドカップレース(GIII)」が10月26〜29日に行われる。弥彦の「第33回寬仁親王牌　世界選手権記念トーナメント(GI)」を終えて、新山響平(30歳・青森＝107期)はKEIRINグランプリ出場の賞金争いで8位になっている。

　その決勝は、激闘、奮迅の攻めを繰り出したものの厳しい結果に終わった。11月小倉の競輪祭(GI)での最後の椅子の争いは、非常に激戦となってきた。新山はまさに1円でも上積みしたい状況。今回は新田祐大(38歳・福島＝90期)と小原佑太(28歳・青森＝115期)もいて、佐藤慎太郎(47歳・福島=78期)もいる北日本の布陣。

　佐藤とともに11月四日市記念(泗水杯争奪戦)のあっせんも残しているので、まずはここで着実に前進したい。仮に新田と決勝に同乗した時に、普通なら新山が前回りだが、新田が前、というケースになるかどうかにも注目していきたい。シンタロウはかなり厳しい状況だが、競輪祭優勝、もしくは準優勝で…まであきらめずに走るのみだ。

古性優作と眞杉匠

　今回はシンタロウ、新山の他、古性優作(33歳・大阪＝100期)と眞杉匠(25歳・栃木＝113期)に松浦悠士(33歳・広島＝98期)とS班5人のあっせんだ。「寛仁親王牌・世界選手権記念(GI)」は前半2日間は眞杉が席巻したが、古性との対戦でもあった準決で敗退。決勝は古性がスーパープレーを繰り出して連覇を飾った。

　この2人。現代競輪の究極を進んでいる。見る者を腹の底から興奮させる走りがある。古性もかつては危なっかしい面があり、失格が多い時期もあった。しかし、ヨコの動きの精度を高め、位置を取ることだけでなく、その上で確実にその行為が勝利に近づく世界に引き込んだ。

　相手も容赦は当然ないので、困難なことなのだが、古性はそれを埋めている。松浦も持ち味はそこにあるので、体が戻ってきた今、古性と眞杉の輝きをもう一度奪いに行く。松浦の戦いも何も終わっていない。

　岩本俊介(40歳・千葉＝94期)も寬仁親王牌の3日目に見せた熱いものがあるので、まだ傷ついた体で、一戦また一戦を戦い抜く。

犬伏湧也や平原康多も

　今回は強烈な豪華メンバーで犬伏湧也(29歳・徳島＝119期)や平原康多(42歳・埼玉＝87期)も出場予定だ。犬伏は寬仁親王牌で準決敗退も、最終日の抑え先行は強烈だった。もう一回り強くなる、そんな感じを受けた。

　平原は何とも常に平坦な道のりではない。落車後の体になるが、走ることでしか前進できない男。関東としては遠征勢が強力になるものの、結束して迎え撃つ。

　上段に戻る形になるが、小原佑太…。パリ五輪の大激闘の後は、「体が耐え切れず、帯状疱疹にもなり」と一度、ボロボロになったという。しかし、すでに4年後を見据える男は世界選手権に挑み、チームスプリントで銅メダルを手にした。国内の競輪を走れる機会は少ないが、今回の北日本連係で、熱い思いを爆発させるだろう。

男子125期のルーキーシリーズ2024プラス

　125期は養成所のころからハイレベルの声が高く、6月松山のルーキーシリーズの取材に行った時、これは相当な期だ…と感じた。力ではなく、それぞれが競輪に対して持っている熱量、考え方、取り組み方と圧倒されるものがあった。

　興奮しながら取材していたもので、また今回も楽しみだ。森田一郎(23歳・埼玉＝125期)はすでにS級戦士として挑むことになる。結果が求められるここは、勝てる走り、を存分に見せつけてほしい。

　また11月四日市記念の時にもこの企画レースがあり、山崎歩夢(20歳・福島＝125期)が先頭誘導員早期追い抜きの失格のペナルティから復帰する。この京王閣での同期の戦いを見て、高ぶってほしい。冷静さは必要だが、ひるむことはいらないと思う。

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