五輪組の500バンクの走りには期待！

ーー早いもので9月に入りました。

　マクドナルドの月見バーガーのCMや店頭の広告を見て「あぁ、もう9月なのか」って気づきました(笑)。現役時代は9月といえば、競輪祭が近づいてきてドキドキしてくる時期なんですけど、引退してからは「〇月」というのに疎くなりました。気付いたら春がきて夏になって、もう涼しくなり始めて…って。本当に時が経つのはあっという間ですね。

ーー競輪界の9月のビッグイベントは「共同通信社杯」です。真備さんはどの選手に注目していますか。

　太田海也選手、小原佑太選手の五輪組が出場予定ですよね。ナショナルチームの選手が500バンクでどんな走りを見せてくれるのか楽しみにしています。やっぱり500は特殊ですし、普段走っている250バンクとは全く違うと思うので。

ーー他に挙げるとすればどの選手でしょうか。

　あとはやっぱり地元の眞杉匠選手です。特に眞杉選手は賞金でのグランプリ出場も狙える位置にいます。ここでいい結果を残して賞金を積み上げたい！という思いはすごく強いと思います。

ーー賞金争いもここから一段と激しくなっていきそうです。

前半戦は「どこかでGIを優勝してグランプリへ」と多くの選手が考えていると思うんですけど、9月になってくると残りのGIも2つしかないですし、賞金ランキングをシビアに意識し始める時期なのかなって。眞杉選手に限らず、賞金ランキングのボーダー付近の選手にとっては大事なシリーズになるはずです。そういった選手にも注目しています。

開催が一緒になると声をかけてきてくれたレジェンド神山雄一郎

ーー地元といえば、レジェンド神山雄一郎選手も出場予定です。真備さんは神山選手と接点などはあったんですか。

　神山さんには良くしていただきました！

ーーどういった流れで交流を深めるようになったのですか。

　最初の頃は面識もなかったのですが、神山さんが私のレースを見て「良い走りをしているね、強くなったね」と言っていた、とマッサージの先生から教えていただいたんです。神山さんがガールズのレースを見て、そうやって言って下さるというのがすごく嬉しくて、後日お会いした時に私の方から「ありがとうございます。そう言って下さってすごく嬉しかったです」と伝えさせていただきました。それ以降は、開催とかで一緒になるたびに「あのレース良かったね、頑張っていたね」と声をかけていただいていました。

ーー真備さんご自身は宇都宮の思い出などはありますか。

　宇都宮といえば(当時の競輪場マスコットキャラクター)みやかめくんが大好きです(笑)。それだけではなく、現役時代はすごく相性も良くて、グランプリを獲る前に走った開催ではいつもいい成績を残せていましたし、得意バンクのひとつでした。

今は電動自転車の楽さを知ってしまいました(笑)

ーー読者の方からのいくつか真備さんに質問が来ていたので、少し答えていただけますか。

　はい、よろしくお願いします！

Ｑ.真備さんの歴代の自転車についてうかがいたいです。

　乗ってきた台数は…、1、2、3…。ちょっと数え切れないですね。試乗車が出れば使ったりもしていたので。自分でつくったハート型のフレームは3台持っていました。2台は全く同じ型で、1つは違う型の物です。

ーーちなみに、どういったタイミングで新車をつくるんでしょうか。新車をつくる時のポイントなどはありますか。

　ガールズケイリンのフレームはカーボンなので、決まった型に流し込んでつくります。ですので、男子のフレームみたいに「〇〇を少し長くして」とか、「この幅を狭めて」とか、「ここの角度を変えて」みたいに細かく作ることができません。違うのはサイズのみなので、SからMにしてみようとか、Lを試してみよう、SじゃなくてXSをつかってみよう、みたいな感じで違うサイズのフレームに替えたり、自分に合うサイズを探していました。何年かに1回、新型が出ていたので、その時にはみんな買い替えたりしていたと思います。ちょっと前に流行った新型も、私が引退するちょっと前に出始めたんですけど、それも予約して買っていました。

Q.今でも自転車に乗ることはありますか。

　ママチャリは時々乗っていますよ。あっ、でも電動自転車です(笑)。もう、メチャクチャ楽で楽で(笑)。レースでつかっていたフレームには全く乗っていません。あのフレームはブレーキを付けられないので、競輪場でしか乗れないんですよ。

ーー現役時代のフレームは手元にありますか。

　高木隆弘さんから「せめてグランプリを優勝した時のペダルやタイヤなど“完成車”くらいは持っておいた方がいい」と言われたので、それだけは家にあります。本当はパーツごとにバラして箱に入れて保存しておけばいいんですけど、工具一式を人に譲ってしまったので、分解できないんです(苦笑)。なので今は組み上がった状態で部屋に飾ってあります(笑)。

Q.名輪会に入ったいきさつを教えてください。

　ある時「名輪会です」って電話をもらい、そこで「高木さんの保護活動のお手伝いなど、できることがあるかもしれないので連絡しました」と言っていただきました。手伝いたいと思ってくださる方がいらっしゃったのは嬉しかったし、そういう“輪”は一人でも多い方が大きな力になると思っていたので「ありがとう ございます。ぜひよろしくお願いします。入会させていただきます」という流れになりました。

四日市競輪場では初めてとなる「わんにゃんフェスティバル」開催

ーーでは最後に、真備さんからお知らせなどはありますか。

　9月28日に、四日市競輪場では初めてとなる「わんにゃんフェスティバル」が行われます。そして翌29日には記念を開催中の青森競輪場にお邪魔します。青森競輪場は施設の都合上、動物が入れないので、トークショーとわんにゃんクイズだけをさせていただく形になります。また22日にはサテライト宮城さんで猫の譲渡会が予定されています。私が参加させていただくのは3回目なんですけど、サテライト宮城さんは私がいない時でも定期的に譲渡会をやってくださっているんです。私がいなくてもやってくださるというのは私が理想としている形なので、とっても嬉しく思います。お近くの方やご都合がつく方は、足を運んでいただけると嬉しいです！