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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【KEIRINグランプリ2020展望】出場選手で最高の筋肉を持つのは…!?「GP出場選手大解剖 第3弾」

2020/12/24 (木) 18:00 2

netkeibaファンにはおなじみの「パドック診断」から着想を得た「筋肉診断」。KEIRINグランプリ2020特集 第3弾は、関東から出場する3選手の紹介とレース展望をお送りする。業界を震撼させた脇本・平原ラインの登場を踏まえ、加藤慎平がグランプリを読み解く!

平原康多選手(埼玉/SS)

 身長は185cmを超え、体重もそれに見合ったガッチリ体型。体型に対し四肢は少し短めで、高身長にありがちな初動のモッサリ感はない。大柄だが重心は低くトリッキーな動きにも対応出来るので、対戦相手はたまったもんじゃないだろう。

 筋肉の付着具合は、全体的に満遍なく付いたバランス型。ダッシュ型とも地脚型とも言えないオールラウンダー的な筋肉である。

和田健太郎選手(千葉/S1)

 身長172cm、体重は80kgを超えるガッチリ体型。四肢は短く特に下半身、大腿二頭筋からハムストリングに掛けての盛りあがりが目を引く。それに対して上半身もボリューミーなのでバランスは悪く無い。

 若干ゴツゴツ感があり、素軽い動きに対応出来るかが不安だが乗車フォームには安定感があり重心も低い。

郡司浩平選手(神奈川/SS)

 身長は170cmと自力型S級トップ選手の中では小さい部類に入るが、体重は80kgを超えてくる。骨格も良く、筋肉の付き方も関節間に短く太く付着しており非常にメリハリのある体型だ。どの筋肉部位の張りも素晴らしく丸みを帯びている。惚れ惚れするような肉体とはこの事だ。

 特筆すべきは上半身の筋肉のバランス。フォルムに隙が無く、「骨格」「筋量」「筋肉の付着具合」のトータルバランス的に、今回出走9名の中では最高評価を与えたい。

 あと身長が5cm高ければ100点満点を与えたかもしれない稀に見る遺伝的素質の持ち主と言える。

加藤慎平のKEIRINグランプリ2020レース展望は…!?

 2020年。コロナ禍という未曾有の事態の中、選手、そして関係者がグランプリ開催に向けて尽力した結果、9名の最高の選手が無事グランプリの発走機につく事ができる。競輪界の団結力を誇りに思うと共に、最高の解説で華を添えたいと思う。

 さぁ展望に移ろう。

 ⑦平原選手が②脇本選手の番手を宣言した事により、きっちりとライン戦になった。唯一の3車となった⑧新田選手を先頭とする北日本ラインだが、いかんせん枠番が悪すぎる。前受けか後ろ攻めしか選択肢が無い状況なので、3名全集中でスタートは前取りに動くだろう。

 ③松浦選手、①郡司選手を先頭とする中四国と南関ラインだが、できれば先行はしたくないので、スローペースで後方に置かれている状況のみホームカマシを打つ考えのはずだ。そして⑧新田選手もスタートで前が取れれば、まず誰かが仕掛けてきた所からアクションを起こす公算。よって主導権(先行)は②脇本選手と読む。

 グランプリと言えど彼はレーススタイルを崩さない。単騎戦も考えられたが無事にラインが出来たことによりいつも通りスタートは後方に構える。そしてジャン目掛けてカマシ気味に仕掛けて行くはずだ。その時、前に位置する3つのラインに動きは無いと見た。よって先行態勢に入る②脇本選手ラインの後ろ、3番手には⑧新田選手が入る。昨年のグランプリ2019と同じ形だ。

 3番手から⑧新田選手が捲くり追い込みに行くと同時に、番手の⑦平原選手が踏み込む。結果、粘り込む②脇本選手、捲くり追い込む⑧新田選手、内にコースが出来る⑨佐藤選手、そしてその外から伸びる①郡司選手、4角番手の⑦平原選手から狙う。

◎ ⑨佐藤慎太郎
〇 ②脇本雄太
▲ ⑧新田祐大
△ ①郡司浩平
✕ ⑦平原康多

⑨.⑧.①.⑦ー②ー⑨.⑧.①.⑦


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加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

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