閉じる
筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【KEIRINグランプリ2020】出場選手大解剖 第2弾〜脇本、松浦、清水編

2020/12/20 (日) 18:00 4

nekeirinの異色予想コンテンツ「筋肉診断」の第2弾。今回はKEIRINグランプリ2020出場選手である脇本選手、松浦選手、清水選手の3名を解説します。


脇本雄太選手(福井/SS)

 身長は180cmを超え四肢も長く、遺伝的に恵まれた体型である。一見細身に見えるが、股関節から膝までの距離が長いため筋量的には充分。むしろ、重量にしかならない“競輪に不必要な筋肉”が少ない。ロスのない身体構造だろう。

 どこかの部位だけに集中して筋肉が付着するタイプではなく、凹凸が少ない地脚型に見える。ポコンと張り出して見える腹部は横隔膜の柔らかさを証明しており、腹部のバキュームを自由自在に扱えるタイプだ。それは胸郭の開きや腹部の柔軟性の高さが体幹部を強く安定させ、股関節の連動に繋げられている証拠だ。


松浦悠士選手(広島/SS)

 身長168cm、体重も70kg台とトップサイクリストの中では小柄な部類に入る。特定の筋肉が目立って発達しておらず、無駄な脂肪もついていない。

 しかし立ち姿・乗車フォームから身体の柔軟性が溢れ出ており、若干突き出したお腹からは腹部の柔軟性としなやかさが見て取れる。肩甲骨から股関節に掛けての連動性・力の伝達が優れており、自転車を進ませる能力が超一流なのだろう。四肢はそれほど長くはないが、筋肉は程よい丸みを帯びていてパワー不足を感じる事は無い。


清水裕友選手(山口/SS)

 身長は166cmと恵まれている訳ではないが、体重は80kgを超える。四肢は短いが、臀部からハムストリングスに掛けての発達が特に凄い。自転車を動かす為のエンジン(筋量)はまったく問題無し。

 コンパクトに収めた乗車フォームで空気抵抗を極力減らしており、身長が恵まれていない事が逆にストロングポイントになっているようだ。さらに身体の面積が小さく体重が重いタイプなので、当たりに強く自力選手ながら横の動きも強い。フィジカル的なハンデを何も感じさせないフォルムである。


「GP出場選手大解剖 第3弾」は12月24日(木)に公開予定。お楽しみに!

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

バックナンバーを見る

筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

閉じる

加藤慎平コラム一覧

新着コラム

ニュース&コラムを探す

検索する
投票