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トップトレーナーの”競輪愛”予想

【高松宮記念杯競輪予想】気迫が光った地元・稲川翔/決勝レース展望

2021/06/19 (土) 21:00 10

競輪歴40年、競輪を愛してやまないJRA矢作芳人調教師。本業の競馬では調教師リーディング1位(6月13日現在)を依然として維持。トップトレーナーならではの鋭い読みをGI「高松宮記念杯競輪」予想でも発揮します! S級決勝の発走は6月20日16時35分。ぜひ車券購入の参考にしてください。

事故の無い好レースを期待している

 今開催はとにかく落車事故が多かった。宮杯独特の東西対抗によるいつもと違う勝ち上がり、上がりタイムの速いスピードバンクがもたらす好位置争いなどいくつか原因は考えられるが、いずれにしてもいただけない。落車、車体故障、失格はイコール買った車券が紙屑になることだ。「競輪は落車が多いから買いたくない。」という声を何度聞いた事か。もちろん激しいレースは歓迎である。しかしギリギリのところでファンを魅了してこそプロフェッショナルなのだ。ましてや超一流だけが揃ったGIレースであり、今開催だけでも何人の競輪ファンが去っていったかを選手たちは良く考える必要がある。

気迫が光った地元・稲川翔

 気を取り直して準決勝の振り返りを。

 西日本9Rは地元稲川の今開催に向けた仕上がりの良さと気迫が光った。松浦は調子が悪く、バンク的にも向かない中での決勝進出はさすがだと思う。何度も踏み直せるのは猛練習の賜物だし、これが底力なのだろう。

 東日本10R展開と出来の良さを活かした宿口、これまたSS班の底力の守澤は共に伸び脚好調。

 西11R清水は経験を積んで勝ち上がり方を理解している。山崎は落車で恵まれた部分もあったが、思い切った仕掛けができている。

 東12Rはやはりいぶし銀佐藤の技術が目立っていた。決勝に乗ってくるメンバーなのだから松浦以外は皆好調なのは当然だ。

今開催に向けた仕上がりの良さと気迫が光った稲川翔(撮影:島尻譲)

ライン的に充実しているのは北日本であるが

充実している北日本ライン、いぶし銀の技術が目立っていた佐藤慎太郎(撮影:島尻譲)

 展開は3分戦プラス単騎2人。ライン的に充実しているのは3車の北日本であるが、松浦-清水のゴールデンコンビは間違いなく3人分以上の力を発揮する。ここは松浦が主導権を譲らず、番手清水のチャンスだ。そして清水の後ろには虎視眈々と稲川が回っている予感がする。

 予想は◎清水○稲川▲佐藤△守澤×宿口とする。3連単の車券的には「7→1→3489」本線に「7→39→13489」の押さえ。あと以前北海道で飲んだ時にその強い思いを聞いた地元稲川応援の意味で「1→7→3489」は必ず買う。

 事故の無い好レースを期待している。

最終結論と買い目

◎⑦清水裕友
◯①稲川翔
▲③佐藤慎太郎
△⑨守澤太志
✕⑧宿口陽一

3連単⑦→①→③④⑧⑨、⑦→③⑨→①③④⑧⑨、①→⑦→③④⑧⑨

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矢作芳人

Yahagi Yoshito

東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。

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