2024/06/11 (火) 08:00 4
昨年の高松宮記念杯は古性優作が連覇を成し遂げ幕を閉じた。GI優勝こそないが函館記念を奪取し、GIIIはV3。今年も安定感は上々だ。函館記念から間があり、古性は万全の仕上がりをみせてこよう。地元3割増し! 地の利が生かし3連覇の偉業達成は現実味を帯びてきた。
また、GI戦線に目を向ければ、S班を陥落した郡司浩平が全日本選抜競輪を優勝し、日本選手権競輪(ダービー)は平原康多が優勝。両者が早々にS班復帰とグランプリの権利をゲット。長らく“西高東低”ぎみの競輪勢力図だったが···! ここにきて東が盛り返してきた!思えば昨年の西武園オールスター競輪で、ラインの絆を生かし眞杉匠が初優勝した頃から流れが東日本に向き始めたのでは!それでも、まだまだ東西の力関係が崩れたとは思えない。
個々の力が上がり、そこに地区の連係が噛み合い、GI優勝の栄冠を手にできる。稀に単騎Vもあるが。伝統の東西戦でどこの地区が連係をみせ、勝ち上がるのか? はたまた、単騎戦で活路を見出すのか! GIはハイスピードのケイリンだが“競輪”で落ち着くのか? トップレーサーが揃い激戦が予想される。記念戦線は若手自力型の活躍が目立つのだが、GIの壁に阻まれる事もシバシバ!この壁を打ち破りボチボチブレークも期待したいね!
さて、中盤戦からの攻防はここから始まる。厳しい勝ち上がりはダービーでも波乱を呼んだ。今回も妄想の出番はあるぞ。そこを見極めるは難しいけど、やりがいがあるべ!と言うことで、初日は11Rを狙ってみるか! まずはいつものごとく並びから整理していく。⑤深谷知広-②岩本俊介-⑧内藤秀久、で南関ライン、⑨坂井洋-①杉森輝大-⑥恩田淳平の関東ライン、東北ラインは④高橋晋也-⑦竹内智彦-③大槻寛徳になり、三分戦だ。初手の並びは深谷が取り、枠なりで坂井になり高橋が後方から(⇐⑤②⑧-⑨①⑥-④⑦③)。
高橋の上昇に合わせ坂井が切りにいくが、戦法に幅を持つ深谷が易々と明け渡すことはあるまい。この展開なら深谷、岩本で一気に行って両者でゴール勝負に持ち込め②=⑤を本線に、後方で脚をため突っ込む坂井の強襲で②=⑨までかね。
妄想展開は、深谷の前受けを坂井が強引に出る。そうなれば坂井はペースを落とし、スローな展開になる。高橋がそこをめがけ一気に仕掛ければ坂井以下は車間が空いてしまう(⇐④⑦③-----⑨①⑥-⑤②⑧)という具合に。高速バンクだし、一気に踏み込めば前で決まる公算は大。したがって「競輪は番手だ」ってことで竹内が恵まれる。高橋の残り⑦-④に大槻の流れ込み⑦-③、もうひとつ捻ると伸び脚が良い大槻の突き抜けで③-⑦、③-④だと高配当では?
前回の三山王冠争奪戦は後半2日のみだったが、今回は6日間を通して現地で見れる。これはテンションが上がるべ。「泉州水なす」をつまみにグイと一杯やるべかね!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。