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鈴木誠のハイブリッド展望

【日本選手権競輪予想】関東の5人は3対2で別線を選択! そこに立ち向かう単騎の4人から、脚力の違いで清水がゴールまで突き抜ける!/鈴木誠の展望

2024/05/05 (日) 12:00 3

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回はいわき平競輪場で開催されている「日本選手権競輪(GI)」の決勝レース展望です。

有利な番手戦となった平原は、ここを優勝してSS班に返り咲けるのか?

 【日本選手権競輪】の決勝メンバーは関東が5人、そしてSS班の3名(古性選手、清水選手、山口選手)と岩本選手が勝ち上がってきました。

 関東の並びはどうなるかと思っていましたが、④吉田選手に埼玉両名の②平原選手-⑦武藤選手。連日に渡っていい捲りを出している⑧小林選手と⑥諸橋選手で分かれることになりました。

 ひょっとしたら連係があるのではと思っていた4名ですが、①古性選手、③清水選手、⑤山口選手、⑨岩本選手ともに単騎戦となりました。これは4名共に自力型だけに、自分のタイミングで仕掛けたいという意図も見えてきます。

 ただ、それぞれのラインの先頭を任されている吉田選手、小林選手も含めて、自力型の中に先行選手が見当たりません。

 今大会は北井選手、新山選手、犬伏選手と言った先行選手が苦戦をしていました。これはいわき平バンクの見なし直線の長さに加えて、この時期の先行選手にとっては、ゴール前で壁にぶつかっていくような風向きになっていることがあげられます。

 今大会は後ろから突っ込んでくる選手が多くなっていただけでなく、時には番手選手の後ろの3番手、4番手の選手がゴール前で交わすレースも見られました。

 先行するのはラインが形成された吉田選手、小林選手のどちらかとなりますが、車番的に前受けをするのは吉田選手となりそうであり、小林選手は後ろから抑えていく形で打鐘を迎えそうです。

 この時、吉田選手が後方まで引いた時には、押し出される形で小林選手が先行体勢へと入ります。

 そこで単騎勢の4名は小林選手の後ろに切り替えていきますが、7番手となった吉田選手が後方から捲っていけるかですが、小林選手がスピードを上げていかないようだと、カマシも考えられます。

 ただ、古性選手や清水選手が小林選手よりも先に叩いて、吉田選手に先行させるような展開になれば、レースは一気に混とんとしてきます。

 この展開となれば、地脚の違う清水選手や古性選手には願っても無い展開になります。清水選手は好調さを物語るかのように、準決勝では単騎で小林選手の上を更に捲っての1着。古性選手は今大会の1着こそありませんが、横の上手さも生かす形でしっかりと決勝に進んできました。

 展開的に有利なのは、吉田選手の番手をすんなりと回ってこられそうな平原選手でしょう。

 平原選手は【ゴールド・ウイング賞】から更に調子も上げてきており、今大会も特選の勝利から、ゴールデンレーサー賞を走ってきたことで、準決勝は精神的な余裕もあったはずです。

 ただ、小林選手が抑えに来た時に、吉田選手が粘り切るようだと、番手戦の平原選手には不利となる一方で、単騎の4名にとっては願っても無い展開にもなります。

 どんな展開となっても、◎清水選手と▲古性選手は確実に車券の対象となるかと思いますが、吉田選手がレースの主導権を握った時には、〇平原選手の優勝も考えられます。怖いのは単騎戦にめっぽう強い×山口選手で混戦になればなるほど、ダービー連覇の可能性は高くなりそうです。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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