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太田りゆ“ノーメイクな私の本音”

【太田りゆのパリ五輪への挑戦】最後の戦いを終えて思う「普通じゃない道のりを1番楽しんできたのは自分自身」代表選考はいよいよ“発表待ち”

2024/03/27 (水) 18:00 28

香港でネイションズカップ第2戦に出場した太田りゆ(写真:本人提供)

 ネットケイリンをご覧のみなさん、こんにちはᕙ( ˙꒳˙ )ᕗ太田りゆです♡今月は香港でネイションズカップがありました。このシリーズを走り終えて、いよいよ五輪代表内定の発表を待つだけになりました。今月のコラムではレースの振り返りと今の心境を書いていこうと思います。

おそらく最後のネイションズカップ

 香港ネイションズカップが終了し、今シーズンのネイションズカップは残すところカナダ大会の1つだけ。このカナダ大会が終わらないと全世界の枠取りが定まりませんが、日本の出場枠は現段階で2つ獲得がほぼほぼ見込めている状況です。2人の選手が日本代表としてオリンピックに出場することができます。

 パリオリンピック自転車競技トラック短距離の選考は昨年8月のグラスゴー世界選手権とネイションズカップ・アデレード大会と今回の香港大会の3つが対象になります。そのため、私はカナダには参加しない予定です。私の今の率直な気持ちは「お願い!早く発表して!」という感じで、代表内定の発表を待つ日々を過ごしています(๑-ㅅ-๑)ナム

選考対象のレースを走り終えた(写真:本人提供)

 さて、カナダ大会に参加しないということは、今回走ってきた香港ネイションズカップが私にとって“おそらく”最後のネイションズカップだったということ。“おそらく”としているのは『予定は未定』というか、気が変わるかもしれないから。でも結構高い確率で最後のネイションズカップだったのだと思います。だからレースの空気や音、視界。そのすべてをしっかり感じたい、心のシャッターをしっかり押して忘れないようにしたい。そんな気持ちが大きく、精一杯やってきました。

最後を意識した(写真:本人提供)

やりきった! 最後まで先を見据えた挑戦ができた

 思い返してみれば、2017年から現在までたくさんの国に行って、たくさんのレースを走ってきました。当時は年間6カ国でワールドカップがあり、それらすべてを回りました。そのほかの外国のレースにもたくさん出させてもらって、ほんと海外ばっかりの日々!

  でも、いよいよ今回の香港が終了したことで、(オリンピックを除けば)すべての海外遠征・国際レースが終わりました。信じられないというよりはやりきってきたのか、すごく「最後だ」という実感があります。(まあ、さきほども書きましたが気は変わるかもしれないんですけどね!)

 前回のアデレード大会はボロボロで、「自分という輝きをすべて失った」そんな気がしました。でも今回は我に返り、目に光が戻り、ちゃんと戦えたような気がします。スプリントの予選では4年ぶりにギヤを重たくしました。

 アジア選手権をキャンセルして作れた時間の中で、コーチのジェイソンに提案してもらい挑戦したギヤ。練習では上手くいったり、行かなかったり。だけど、上手くいったときのタイムがすごく楽しみなものが出てきていたので、今回思い切って本番で挑戦しました。

重いギヤを選択した本番 もっと強くなるために挑戦をやめなかった(写真提供:公財JKA)

 本番のタイムは10秒884で自己ベストからは遅いタイムではあるけど、これをきちんと使いこなせれば、私の武器になると思えました。ここで挑戦できたこともすごく良かったです。もちろん負けてしまったスプリントの対戦や準決勝でのレースには反省があります。それら課題と向き合い、吸収し、次に生かせるようにします。

 今回の私のひとつの大きな課題 は『レースを思い切りやり諦めずに走る!力の出し惜しみをしない!』というテーマでした。このテーマに関しては自分の中ではしっかりできました。最終的にケイリン9位スプリント13位。スプリントもケイリンもやれる事は全部やって今回の結果でした。

プレッシャーの中でも獲るべきレースを確実に(写真提供:公財JKA)

ただ貪欲に勝利をめざして(写真提供:公財JKA)

「普通じゃない道のり」1番楽しんでいたのは自分自身

 オリンピック直前の成績として冷静に考えれば物足りない結果ではありますが、先を見据えれば、機材が大幅に変わったりギヤも変えたりとまだまだ策を残しています。残り少しの伸び代を最大限に引き出せるようにしたいです。残りの数ヶ月、強くなることに貪欲にオリンピックの用意をしていきます!(あくまでも選ばれたらなんですが笑)

『オリンピック』という夢や目標に向かって、今まで何度も何度も転んできました。なんとか立ち上がっても「もうやだ!私、普通に生きたい!」と思うことが正直何度もありました。でもここまでを振り返って、この“普通じゃない道のり”を1番に楽しんでいたのは自分自身です。

 普通じゃない道の先にあるものに必死になっている自分のことが好きで、それを支えてくれる仲間や応援してくれる人のことが好きで、だからこうして続けて来れました。「もしオリンピックが決まったら、この時間がもう少し延長される」そんな想像をしてみると、嬉しい気持ちです。

何度も転び、何度も立ち上がり、今ここまで来ている(写真:本人提供)

さいごに

 今回のコラムはここまで! これまで「今の気持ち」をノーメイクに綴ってきたのがこのコラム♡だから今月もそのまま自分の気持ちを書きました。でも人の気持ちは変わるもの( ˙ᵕ˙ )。それも私らしさ。最後最後と言っていて、本当は最後じゃないかも。今の時期は「今の気持ち」を表現するのがとっても難しい時期になります。読者のみなさんには念のため、ご了承ください♡

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太田りゆ“ノーメイクな私の本音”

太田りゆ

Ota Riyu

埼玉県上尾市出身。112期生のガールズケイリン選手。2017年7月、高松競輪場でレースデビューし、初勝利を飾る。同開催では3連勝を果たし、デビュー場所で完全優勝という快挙を成し遂げる。また日本代表・自転車競技選手としても活躍しており、2019年にはワールドカップに出場し、ケイリン種目で銀メダルを獲得。2020年11月には全日本選手権女子スプリントで優勝。国内外のハイレベルな戦いに華麗なダッシュで挑み続けている。趣味はメイクとファッション、パワーの源はコカ・コーラ。

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