2024/03/07 (木) 08:00 6
玉野記念から松山へ舞台を移し、言わば“瀬戸内記念シリーズ”ってことなるべか。S班は清水裕友に松浦悠士が玉野記念を走り不在だが、新山響平、慎太郎さん、深谷知広、古性優作、脇本雄太の5名が参戦。ここに北井佑季と犬伏湧也、嘉永泰斗の自力型に荒井崇博まで加わり、まさにウィナーズカップの前哨戦と言ってもいいほどの豪華競演だベ。
そうそう、もう少し時間がかかると思っていた脇本が奈良記念の走りで覚醒の兆しを見せていた。ビッグモンスターの完全復活がここでなせるのか? そんな事を考えるだけで興味と好奇心に火が点き、ワクワクのボルテージが····! やる方は大変な思いだろうし、この先の事を考慮すれば意地の張り合いがあってもいい。ぜひ見てみたいもんだ。
こんな豪華なメンバーが斡旋されたら地元勢が霞んでしまう。だが! 犬伏湧也の頑張りで佐々木豪や松本貴治の自力型に渡部哲男、橋本強もチャンスはある。強固なライン結束があれば!ってことだね。
さて、妄想レースで注目の選手を挙げていく。松山バンクは川の影響があるのか、逃げるとバックの風に悩まされる傾向があり、追い込み勢とまくり選手をピックアップするベ。追い込み型は宮城のベテラン大槻寛徳を推すベ。縦脚が戻ってきてるし、目標があれば楽に抜け出せる。また、前が不発になってもコース取りができ、ライン違いで高配当ってわけだ。
また、高知の山本拳也が思わぬ波乱を呼ぶかもね。大宮記念の初日で本線3番手に構えていたが、もつれてしまい山本が突き抜けミリオン配当を演出してたっけ。狙っていたが、オレはミリオン取りそびれた(+_+) S級戦にも慣れたようでそつない走りが目につくようになったべ。
まくりタイプだと熊本の兼本将太がおもしろい。混戦待ちにはなるが、一発に期待してみる。それとこのコラムでも何回か挙げている真鍋智寛。ボチボチS級戦に慣れてくる頃だし、“地元3割増し”の期待値は上がるべ。
妄想レースは見当たらないが“よもやの展開”を少し期待して6Rにするベかね。並びは①松本貴治-⑤渡部哲男の地元コンビに⑥吉永好宏の中四国、⑨坂本周作-②大塚玲-④成田健児の東日本ライン、⑦谷口力也-③上野優太-⑧紫原政文の九州ライン(⇐①⑤⑥-⑨②④-⑦③⑧)。
初手は地元松本が1番車を生かし中団を確保できるはず! 前受けは大塚が取り坂本になる。メンバー的にも谷口が逃げやすいし、押さえに出たところを松本が切り中団を取れる。そうなれば後方に置かれた坂本が巻き返し谷口ともがき合う。本線は松本がまくって渡部との直線勝負①-⑤、谷口から切り替える上野で①-③あたりだよね。そう易々と妄想展開は出にくいだろうが、『競輪は番手だ!』の発動を期待し…!
妄想展開は松本が前受けから。枠なりで谷口が中団。坂本が押さえにいくが、松本も中団は欲しいところ。坂本が切るにしても松本が「そうはさせまい」とすれば、お互いに脚を削ることになるべ。となれば、谷口のマイペース逃げが成立する。上野が抜け出し紫原の流れ込みか谷口の残りもあり! 上野が前をかばい紫原の突き抜け③=⑧だってありそう。それと坂本に乗り突っ込む大塚だが、「忘れた頃のナリケン」も怖えぞ! 上野の頭から③-②④を押さえて…。いや、ここまでひねりゃあ、「上野から手広く」が妄想の〆ってことになるかね!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。