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鈴木誠のハイブリッド展望

【瀬戸の王子争奪戦予想】決勝は三分戦! 岡山両者の間に入った松浦が、中四国ラインの結びつきの強さを勝利で証明する!/鈴木誠の展望

2024/03/03 (日) 12:00 3

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は玉野競輪場で開催されている瀬戸の王子争奪戦の決勝レース展望です。

注目は取鳥VS眞杉の先行争い! その後ろから捲り一発を狙うのは山口!

 玉野競輪場と言えば、日本初のスタジアム一体型ホテルの『KEIRIN HOTEL 10』です。

 『KEIRIN HOTEL 10』は【瀬戸の王子争奪戦】のような開催期間中には、エリアを区切る形で選手の宿舎としても利用されています。

 窓の外からはバンクや瀬戸内海が見渡せるだけでなく、部屋の中にも競輪をモチーフとしたインテリアが飾られているそうです。

 玉野競輪場には大会だけでなく、合宿でも幾度となく足を運んでおり、その頃から景色のいい場所だと思っていました。目の前の海で取れる魚料理も美味しかっただけに、いつか仕事だけでなく、プライベートでも『KEIRIN HOTEL 10』に泊ってみたいですね。

 玉野競輪場は一般的な400バンクながらも、3コーナーからの捲りが出にくい傾向があります。それだけに自力型の選手は早めに仕掛ける傾向も見られますが、この決勝でも先行争いが一つの鍵となりそうです。

 決勝は3分戦となりました。中四国ラインの並びは⑦取鳥選手-①松浦選手-④岩津選手となり、岡山の2人の間に松浦選手が入る形となりました。

 関東両者の⑨眞杉選手-②平原選手の後ろは、神奈川の⑥佐藤選手となり、東日本でラインを形成してます。一方、西日本でのラインとなったのが、③山口選手-⑤村上選手-⑧中本選手です。

 1番車に松浦選手が入っているだけに、スタートを取るのは中四国ラインとなりそうです。そうなると車番的には4番手以降が東日本ライン、7番手以降が西日本ラインとなります。

 位置の悪い山口選手が取鳥選手を抑えに行った時に、中四国ラインの後ろにいる眞杉選手がその外から先行体勢へと入っていくはずです。

 車を下げた取鳥選手ですが、【瀬戸の王子争奪戦】地元の大会でもあるだけに、その位置からでも強引にでも巻き返していくに違いありません。

 その時に中四国ラインの4番手に入っているどころか、岩津選手の踏み出しが遅くなった場合には、3番手のポジションにも入っていそうなのが眞杉選手です。

 眞杉選手は練習中の骨折からの復帰2戦目となりますが、2着となった準決勝でも、番手に付けていた平原選手には交わされなかったように、復調傾向にあるのは明らかです。

 松浦選手も展開次第では取鳥選手の番手から早めに捲っていくとは思いますが、その後ろに眞杉選手が入っているようならば、ゴール前での逆転も充分にあり得ると見てます。また、眞杉選手の後ろにいる平原選手も、展開次第では侮れない存在となってきます。

 ただ、取鳥選手が先行体勢へと入った時に、眞杉選手が一歩も引かず、互いに脚をロスしていくようだと、捲りを狙う山口選手にとっては願っても無い展開となります。

 山口選手は準決勝でも11秒4の上がりタイムを計時しています。二次予選、準決勝と確実に脚を使いながら勝ち上がってきただけに、残り1周の向こう正面でどこにいるかにも注目です。

 ◎は松浦選手。〇は眞杉選手で▲は平原選手に印を回しましたが、◎と〇の2人に×山口選手も加えた、SS班の上位独占の車券も狙ってみたいところです。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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